若い自分のままで150歳まで生きられるとしたらどうしますか?:伊吹太歩の時事日想(1/4 ページ)
150歳まで生きられる人間はすでに存在している可能性が高い。そして20年以内に寿命は1000歳まで伸びる……かもしれない。寿命が伸びれば「老後」の考え方も変わってくる。
著者プロフィール:伊吹太歩
出版社勤務後、世界のカルチャーから政治、エンタメまで幅広く取材、夕刊紙を中心に週刊誌「週刊現代」「週刊ポスト」「アサヒ芸能」などで活躍するライター。翻訳・編集にも携わる。世界を旅して現地人との親睦を深めた経験から、世界的なニュースで生の声を直接拾いながら読者に伝えることを信条としている。
2013年7月、日本人にとって誇らしいニュースが報じられた。厚生労働省の最新の調査で、日本人の平均寿命が男女ともに延びたことが分かったのだ。
日本人女性は前年、香港に譲った世界第1位の座を取り返し、世界で最も長寿となった。平均寿命は86.41歳。2012年よりも0.51歳寿命が延びたという。一方、男性の平均寿命は79.94歳。2012年よりも0.50歳寿命が延び、世界では第5位の長寿になった。
ちなみに2013年7月時点での、世界保健機関(WHO)が発表した世界の寿命データ(参照リンク)によれば、男女合わせて世界で最も長寿な国はモナコ。日本は第2位で、その後にアンドラ、シンガポール、香港、サンマリノ、アイスランド、イタリア、オーストラリア、スウェーデンと続く。
人生をもう1度やり直せるとしたら?
ただ、いくら寿命が延びたと言われても、多くの人たちは「人生は長くはない」と感じているのではないだろうか。少なくとも時間が経つのは早い。ちょっと前まで学生だったはずが、気が付けば終身雇用システムが崩壊した日本でリストラや出世などがどろどろと絡み合う企業に身を置き、中堅またはベテラン社員なんて呼ばれるようになる。
もう一度人生をやり直せるとしたら、今とはまったく違うことをしたいと思う人もいるだろう。「人生が一度でなければ、もっと大胆に自分に正直に生きるのに」という人もいるはずだ。
それが、もしかしたらそう遠くない未来に、何度も「人生」を生きることが可能になるかもしれない――そんなことを言われたら、皆さんはどう思うだろうか。
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