マンガ喫茶の特設コーナーに置くマンガを選ぶポイント4つ(2/2 ページ)
私が勤めるマンガ喫茶にはオススメのマンガを置く「特設コーナー」があります。今回は、仕入れや特設コーナーに置くマンガを選ぶポイントについて紹介します。
「マンガ大賞2014」はどうだ?
こういういきさつで「このマンガがすごい!」のランキングに基づいたおすすめマンガコーナーを設置したのですが、モヤモヤすることもあります。それは、3月27日に発表された「マンガ大賞2014」です。
「このマンガがすごい!」が宝島社によるランキングであるのに対し、「マンガ大賞」はマンガ大賞実行委員会という独自の団体が選考しています。つまり、主催が違うのです。では、ここでランキングを見てみましょう。
【マンガ大賞2014】
1位 『乙嫁語り』
2位 『僕だけがいない街』
3位 『さよならタマちゃん』
4位 『七つの大罪』
5位 『ひきだしにテラリウム』
6位 『重版出来!』
7位 『ワンパンマン』
8位 『亜人』
9位 『足摺り水族館』
10位 『坂本ですが?』
【このマンガがすごい!2014<オトコ編>】
1位 『暗殺教室』
2位 『坂本ですが?』
3位 『亜人』
4位 『重版出来!』
5位 『七つの大罪』
6位 『テキスト進撃の巨人』
7位 『ひきだしにテラリウム』
8位 『テキスト甘々と稲妻』
9位 『テキストオンノジ』
10位 『テキスト宝石の国』
選考員は違うはずなのに、ランキングで重複する作品がいくつかあります。
「このマンガがすごい!」には<オンナ編>もあるのですが、「マンガ大賞」のランキングとは全く重複していなかったので今回は省略しましたが、「マンガ大賞」は男性・少年向けにやや偏っている傾向があるのかもしれません。私は、1位の『乙嫁語り』は女性向けだと思いますが、なぜか「このマンガがすごい!」にはランクインしていません。
できるだけ「マンガ大賞2014」の受賞作品も店の陳列に反映したいのですが、棚1つ並び替えるだけでも相当な時間がかかるため安易に配置換えはできません。とはいえ、今あるコーナーに吹き出しをつけて「マンガ大賞では●位です」とするのも、ゴチャゴチャして見栄えが悪いように思います。このあたりが、少し葛藤する部分でもあります。
お客さまが手に取りやすいようにと設置された「おすすめマンガコーナー」ですが、設置して終わりではなく、まだまだ改良が必要なコーナーなのです。(初月ヘチマ)
※この記事は、誠ブログのマンガ喫茶の「おすすめコーナー」に置くマンガの選出ポイントより転載、編集しています。
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