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ニューバランスの愛国心がマネーに? 軍と愛国心ビジネスの関係人に話したくなるコラム(3/3 ページ)

米国から軍に支給されるシューズの購入費の規定が変更された。手当てを使用する場合、「Made in U.S.A.」しか購入できなくなったのだ。しかし海外生産が多くなっている中で、米国製を見つけるのは至難の業。そこで救世主として手を挙げたのは……。

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米軍のプライドを足下から支える

 もちろん、競合ブランドも黙って見ているわけではない。現在、米軍に認定されているスニーカーブランドは、ニューバランスのほか、Asics(アシックス)とBROOKS(ブルックス)がある。これらの競合ブランドや、他のスポーツシューズメーカーも米軍との契約には興味を示している。

 興味を持つのは当然だ。米軍がリクルートする兵士の新規採用数が近年、減少傾向にあるとはいえ、年間約6万人ほど新規採用される。兵士を相手にほぼ独占的に自社製品を販売できるのは、売り上げだけでなくブランドビジネスにもプラスになるのは間違いない。

 多くのスニーカーブランドが生産の拠点を海外工場へと移すなか、米国でのモノづくりにこだわり続けてきたニューバランスだからこそ、このチャンスが巡ってきたのだ。

 ただ、グローバル化の波に流されることなく、愛国心を維持するのは想像以上に困難なのかもしれない。それでも命を賭けて国家の安全を守る米国人たちが中国製の靴を履いているのは何とも情けない気がする。ニューバランスが今後、米軍のプライドを足下から支えることになりそうだ。

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