インタビュー
30年前に生まれた自販機アイスが、今も増え続けているワケ:仕事をしたら“アイス”ができた(3)(5/5 ページ)
「セブンティーンアイス」をご存じだろうか。ショッピングセンターや公園などで設置されている自販機アイスのことだが、登場してから今年で31年目。商品を扱っている江崎グリコに売れ続けている理由を聞いた。
売り場に変化を与えなければいけない
土肥: それにしても大変ですね。見直し、見直し……。そこまでしないと、アイスって売れないんですか?
亀井: セブンティーンアイスを販売した当初はスティックタイプしかありませんでしたが、その後はコーンタイプ、モナカタイプなどを販売して、ラインアップをどんどん増やしていきました。当たり前の話ですが、自販機は話すことができません。こちらから話しかけることができないということは、お客さんからの声も届きにくい。では、どうすればいいのか。やはり、商品と見た目でお客さんの心をつかみ続けなければいけないんですよね。そのためには、シーズンごとに新商品を開発したり、自販機パネルのデザインを変えたり、売り場に変化を与えなければいけません。
土肥: マンネリになると、お客は自販機の前を通り過ぎる。それではダメで、チラッとでも自販機を見てもらって「おっ、新商品か。ちょっと食べてみるか」と思ってもらうことが大切だと。
亀井: ですね。
土肥: ところで亀井さん、セブンティーンアイスではこれまでさまざまなフレーバーを販売してきたわけですが、どの味が売れているのでしょうか?
亀井: それはですね……。
(つづく)
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