王者「ガリガリ君」を倒したのは? ロッテアイスの戦略が面白い:仕事をしたら“レシート”が集まった(前編)(5/7 ページ)
アイスクリーム市場が活気に沸いているが、どの商品が売れているのだろうか。業界などが発表している売れ筋ランキングではなくて、消費者のレシートを分析したところ、意外な結果が! それは……。
季節別のランキング
土肥: では、最後に季節別のランキングについて教えていただけますか?
平野: レシートの枚数でトップの「ガリガリ君」は、男女・年代別、地域別でも絶対王者でした。隙が全く見つからなかったのですが、この季節別でみると“冬に弱い”ということが分かりました。確かに「ガリガリ君は“かき氷”のようなモノなので、冬にはなかなか売れないでしょ」と思いますが、ほかは変動がほとんどない。絶対王者だけが冬になると4位に転落する結果に驚きました。
土肥: 代わりに1位になったのは?
平野: 「雪見だいふく」なんですよ。ここでアイスクリームの分類について、ご説明させてください。私たちは普段、「アイスクリーム」という言葉を何気に使っていますが、乳成分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスと分類されています。詳しい数字は割愛しますが、乳成分が多い順に「アイスクリーム」、「アイスミルク」、「ラクトアイス」と呼んでいるんですよね。
乳成分が入っていないモノを「氷菓」と呼んでいて、「ガリガリ君」は分類上、氷菓になるんですよ。そして、1位になった「雪見だいふく」はアイスクリームです。
土肥: 冬は「ガリガリ君」のような氷菓よりも、「雪見だいふく」のような乳成分がたくさん含まれているアイスクリームを食べたい、と思う人が多いのでしょうね。
……うーん、“オチ”としてはイマイチですね。この記事を読んだ読者が、思わず膝を打つようなネタはないですかね。データからこんなことも見えてきましたよ! といった感じで。
平野: まだまだオチではないですよ(笑)。「雪見だいふく」のデータをみると、全体では4位ですが、夏は19位なんですよ。
土肥: ま、それは仕方がないかも。商品名に「雪」が入っていますからね。
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