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第2回 現在、「iBeacon」が抱える課題:ビジネスパーソンが理解しておくべき、新時代のキーワード(3/5 ページ)
前回は「iBeacon」の基本を解説した。続いて今回は、すでに稼働している事例を参考に「決裁手段」はどうか、そしてiBeaconが現在抱えている課題を考察する
(3)「顔パス」で商品を購入する
(1)の手段と似ているが、こちらはもっと新しい体験かもしれない。「PayPal Check-In」というサービスの事例だ。
利用者は、あらかじめクレジットカード情報や個人情報(顔写真など)をサービスに登録しておく。すると、レジでの会計時に「店員が登録済みの顔写真と照合」し、登録されているクレジットカードで決済するという仕組みだ。
当然、単なる顔写真だけで“顔パス”になるはずはない。そこにBeaconシステムが動いている。
利用者が店に近付くと、該当アプリが反応して「チェックイン」が行われる。この時点で、店は「該当アプリ」を通して特定の客が来店したことを把握できる。レジなどでもその旨が表示される。あとは、店員が会計時に登録済みの顔情報と照合し、問題がなければ、登録済みのクレジットカード番号を使ってそのまま決済処理する。客は明示的に現金やカードを出さずとも、文字通りの“顔パス”で決済できるというわけだ。
そんなので間違いはないのか、大丈夫なのかと思うかもしれない。ただ、利用者の流れは、ネット通販時の手段、例えばAmazonにおける1-Click注文などと似たものと考えるとどうだろう。「買う」の意思表示は、本人がその場所にいる情報と、本人のログイン情報が裏でひも付いてトリガーになる。
ともあれ、これまでなかった実店舗での新しい買い方を実現できるのもiBeaconを利用したくなるポイントである。
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PayPal Check-Inを使った決済の例。あらかじめ登録した情報で事前にオンラインで買い物を行い、あとは店舗で品物を受け取るために顔を出すだけでいい。このほか、指紋認証やスマートウォッチを組み合わせた決済方式も考案されている
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