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YKKのファスナーが、他社に追随されない理由:数字のオモテとウラを学ぶコラム(4/4 ページ)
洋服やカバンのファスナーを手にしたとき、「YKK」というロゴを見たことがある人も多いのでは。YKKファスナーの世界シェアは45%とも言われていますが、なぜそんなに数値を維持できるのでしょうか。その理由は……。
単純な製品であるようで見えながら、それでもYKKの製品が他社に追随されないのには、1つの理由があります。それは「技術」。あまりに身近で実感がなかなか湧かないと思いますが、実はファスナーは1200もの要素技術の集合体であると言われていて、YKKグループはそれらを特許権でしっかり守っています。
まさにファスナーは、他社では簡単に模倣できない「身近だけどスゴい」製品の1つといってよいでしょう。
洋服やカバンを手にしたとき、ぜひファスナーの「YKK」というロゴを見つけてください。そして、それを目にしたとき「そういえば、隠れた日本の名産品だったな」と思い出していただければ、筆者としては嬉しい限りです。
YKKは、Y(洋服にも)K(カバンにも)K(国産パーツ)の略……だったりして!?
編集部よりお知らせ:
「made in Japan」――。かつては“格下”の響きがあったが、今は違う。日本発のヒット商品が次々に生まれ、世界の仲間入りを果たした。国境を越えた商品は、どのように誕生し、なぜ浸透したのか。Business Media 誠ではその謎に迫っていくために特集「世界で売れてる、日本発のヒット商品」をスタートする。
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