“ハンカチ王子”斎藤佑樹の人気はなぜ凋落したのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
かつて“ハンカチ王子”として脚光を浴びた日本ハム・斎藤佑樹投手の人気が凋落している。成績がパッとしないから仕方がない部分もあるが、なぜKYな言動を繰り返すのか。その裏にあるのは……。
大スターへと祭り上げられてしまった
8年半前の夏――。斎藤は確かに国民的なヒーローとなった。だがこの甲子園の舞台で頂点に立つ前までは、プロ野球各球団スカウト関係者の間でもそこまで注目されてはいないダークホースのような存在であったのも事実。実際のところ斎藤が2回戦で4打数無安打3三振に封じた大阪桐蔭の主砲・中田翔(現在は日本ハムでチームメート)や、投げ勝った田中の2人のほうが「特Aランクの本命」として当初はプロから熱い視線を送られていたのである。当時の状況を知るセ・リーグのスカウトはこう述懐する。
「もともと中学時代にも地元の群馬で名を馳せていたし、早実でも1年生でベンチ入りしていたのだからそれなりに実力はあった。でもこれは当時を知る人間ならば誰もが分かっていることだが、彼はそれほど抜きん出るような存在ではなかったんだ。それが2006年の夏に甲子園で伏兵と見られていた立場から、あれよあれよと勝ち抜いて中田を抑え、田中にも投げ勝ってV投手になってしまった。
彗星のごとく現れ、しかも甘いマスクとマウンドで汗を拭うハンカチがトレードマークとなれば、メディアが放っておくはずがない。あっという間に斎藤佑樹という存在が持てはやされ、大スターへと祭り上げられてしまったというのが当時の真相だ」
要は超一流でもないのにスーパースターへと祭り上げられてしまったという見解である。この関係者は「それが不幸の始まりだった」とも断じているが、そう言いながらも2010年のドラフトで同関係者の所属球団は斎藤を1位指名しているだけに本心には獲り損ねた“恨み節”も多少加わっているような気もする。
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