なぜ人が集まる? 2014年に人気上昇した都道府県を鉄道目線で斬る:杉山淳一の時事日想(3/5 ページ)
なぜ今年は四国が盛り上がらなかったんだ……。皆は四国へ行かずドコへ行ったのか? その手掛かりを見つけた。2014年に楽天トラベルで最も予約実績を伸ばした都道府県ランキングが発表されたのだ。さて、1位はドコだ?
4位:山形県
楽天トラベルによると、国宝「羽黒山五重塔」や山中随一の絶景が一望できる山寺「立石寺」が人気とのこと。サクランボ狩り体験もオススメらしい。でも、「どうして山形?」と思ったら、航空便の充実が集客効果を発揮したようだ。日本航空(JAL)の羽田便が2往復体制になったほか、地域航空のフジドリームエアラインが名古屋便を復活させている。
いやいや、鉄道も貢献しているぞ。山形と言えば、山形新幹線の観光列車「とれいゆ つばさ」が7月にデビューした。福島と新庄を結び、車内には足湯を用意するというユニークな列車だ。これはJRグループが6月から9月にかけて実施したディスティネーションキャンペーン「山形日和」をきっかけに登場した。2位の和歌山もディスティネーションキャンペーンが実施された。JRのディスティネーションキャンペーンの効果がランキングに現れたのか? しかし一方で、4月から6月までディスティネーションキャンペーンを実施した新潟県はランク外になっている。
5位:沖縄県
観光地として人気の沖縄県。2013年に新石垣空港が開業し、沖縄本島と周辺の島を合わせた観光ブームになっているようだ。沖縄の鉄道と言えば、沖縄空港と首里を結ぶ「ゆいレール」(関連記事)。また、最近は那覇空港と名護を結ぶ鉄道建設計画もたびたびニュースになっている。
2010年ごろには石垣島にも空港と桟橋を結ぶLRT(ライトレール)構想があって、実現すれば日本最南端の鉄道となるはずだった。
また、南大東島ではシュガートレインを観光用に復活させる計画があり、2013年に南大東村の調査予算が付いていた。2016年の着工、2017年度の完成を目指しているとのことだ。
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