コラム
10年後になくなる可能性が高い職業とは(後編):601の職業を6つのグループに分類(5/5 ページ)
10年後になくなる可能性が高い職業とは? 今回は、601の職業を6つのクラスタに分類・分析し、今後、人工知能に代行されないために人間に求められる能力はどういうものかを考えます。
人工知能に代替されにくい能力、要素とは何か
これまで、内面的な要素よりも仕事を取り巻く環境的な要素のほうが重要ではないかと分析しました。
最後に、プログラム上のパラメータの重要度をグラフにしたものを紹介します。ランダムフォレストでは変数の重要度を出力できるので、それを利用しています。
ここで高い重要度を示したのは、仕事環境ではありませんでした。
知識については、芸術・人文学、次いで医療に関するものが高くなっています。人工知能に代替されにくい創作性や、人の命を扱う責任が伴う医療の部分が重要視されたようです。
スキルに関しては積極的聴取、話す力、学習戦略、積極的学習、読解力といった知識を吸収する能力など、職業を遂行する上での基本的なスキルが非常に高い値を示しています。社会人として必要最低限であるこのスキルが最も高く評価されたことは、非常に重要だと思います。
いかに人工知能やロボットが台頭しても、社会を動かすのはあくまでも人間です。そのスキルを備えていなければならない職業は、人工知能にとって代わることはまだないということです。
今後、世界は一層、技術革新の荒波にさらされていきます。人工知能とうまく付き合っていくためにも、そして新しい技術の進歩があるからこそ、人が基本的な仕事のスキルを身に付けることが肝要ではないでしょうか。(深澤祐援)
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