不調を公式に認め始めたFOMA──8月事業者別契約者速報全体に低調だった8月、ドコモの単月シェアは50%を割った。FOMAは2002年度末に130万契約という目標を達成できる見込みが薄くなった
電気通信事業者協会(TCA)は9月6日、ブラウザフォンサービス契約数を含めた携帯電話/PHSなどの2002年8月の契約数を発表した。それによると、この1カ月間で携帯電話契約数は38万5300増えて、7162万2200。
8月は携帯電話全体の純増数が38万と低調。新機種の発売もなく、価格競争が中心だったためと推測される。中でも大きく単月シェアを減らしたのはNTTドコモ。再び50%を割った。 9月以降、J-フォンやauは注目の端末を順次投入してくるが(9月5日の記事参照、8月26日の記事参照)、ドコモの大型商品は年末がめど。当面は苦しい戦いを強いられそうだ。
第3世代携帯電話では、もはやCDMA2000 1xとFOMAを比較できる状況ではなくなってきた。200万契約を突破したCDMA2000 1xは(8月26日の記事参照)、このまま行けば予定通り2003年3月には700万台に手が届きそう。 逆に、2002年度末に130万台達成を目指していたFOMAは、8月も6100契約が増えるに留まった。目標達成に強気だったドコモの立川敬二社長も「これまでの進展を考えると下方修正はある程度やむを得ない」と語り(9月5日の記事参照)、FOMA不調を公式に認め始めた。 ブラウザフォンサービスでは、EZwebがJ-SKYをひっそりと逆転した。KDDIはPDC端末のcdmaOneへの切り替えを進めており、それも作用したと思われる。ただしJ-SKYは対応端末数であり、厳密な比較はできない。
全体としては減少の止まらないPHSだが、勝ち組、負け組も見えてきた。 AirH"のさらなる強化を行うDDIポケットはかろうじて純増。データ通信利用者は、約300万の契約者のうち100万を占め、ますますその割合が増している(9月5日の記事参照)。音声からデータ通信への移行が進むにつれ、純増数にも伸びが現れてくるだろう。なお、日本通信などのMVNO(仮想移動体通信事業者)に回線卸売りを行っている分については、TCAの契約者数にはカウントされていない。 アステルグループでは、8月も9100の純増を果たした関西のケイ・オプティコムが好調。既に32万3200の契約者を獲得している。逆に、鷹山に譲渡されたアステル東京は-7200の純減。今後の新サービスもまだ不透明で、しばらくは厳しい状況が続きそうだ(8月26日の記事参照)。
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