「明るい画面」と「ジェスチャー操作」がほかにない使いやすさを提供 LGの“スマートテクノロジー”が輝く入魂の1台:開発陣に聞く「Optimus bright L-07C」(2/2 ページ)
ドコモから登場した「Optimus bright L-07C」は、“世界で一番明るい”という700カンデラのタッチパネルディスプレイを搭載したAndroidスマートフォンだ。モバイル機器としての使いやすさを主眼に開発したというOptimus brightについて話を聞いた。
スマートフォンにスマートな操作を
さらにOptimus brightがほかのスマートフォンと違うのが、「モーションジェスチャー」と呼ばれるジェスチャー操作への対応だ。スマートフォンの多くは画面の切り替え用などでモーションセンサーを使っているが、Optimus brightは端末操作にもこのセンサーを活用している。
「例えば動画を見ているときに端末をひっくり返すと、プレーヤーが一時停止します。音関連では着信音やアラームのミュートも、端末をひっくり返すことで可能です。どちらにしても携帯電話の音をすぐに止める際に便利です」(富澤氏)。着信音をミュートする操作は電話を切るわけではないので、発信側のコールは続いている「いきなり切るわけではないので、かけている側に不快感を与えません」(ジン氏)という。
このほか、ホーム画面の移動やアプリアイコンの並び替えでもジェスチャー操作が可能だ。例えばアプリアイコンの移動では、アイコンを選択状態にして端末を左右に傾けると、ホーム画面が動いて場所を変えられる。またギャラリーでは、端末を横にして左右を突っつくと、画像の順送り/逆順送りができる。「タッチ操作のスワイプやフリックの順送りでは、視線を(操作する)指で塞いでしまいます。そうしなくても写真をめくれるよう、こうした操作に対応させました」(富澤氏)
ほかのスマートフォンでもモーションセンサーを使って操作する機能はさまざまあるが、現時点でここまで多様な操作が可能なのはOptimus brightだけだろう。モーションセンサーを活用するきっかけは、意外なところにあった。
「以前のAndroid OSは、文字編集をするときにカーソルの移動が面倒でした。特にタッチ操作では1文字分だけカーソルを動かすのが難しい。そこで、端末の左右を突っつくことでカーソルの位置を微調整できないか――と思ったんです。でも開発中にAndroidがバージョンアップして編集機能が進化したので、製品には実装していません。その代わり、いろいろなモーションジェスチャーを追加しています」(ジン氏)
さまざまなAndroidスマートフォンが登場するなかで、CPUやカメラのスペックが今まで以上に重視されるようになった。富澤氏はOptimus brightの明るいディスプレイやジェスチャー操作について「LGグループが持つ『スマートテクノロジー』という考えの現れ」と話す。
「スペックが高い、スピードが速い、ボディが軽い。こういう点を追求するエンジニアリングも素晴らしいですが、ちょっとしたアイデアと技術の組み合わせで新しい使い勝手や製品の価値を作り出す。それが、スマートテクノロジーという考え方です」(富澤氏)
忘れてはならないのが、Optimus brightの厚さが約9.5ミリである点だ。ドコモの夏モデルでは、スペック上もっと薄いスマートフォンが発表されているが、最厚部で比べると実はOptimus brightが一番薄い。凹凸のないすっきりとしたボディは持ちやすく、傾斜と丸みが付けられていてポケットへの収まりがいい。スリム化だけでも苦労したそうだが、丸みのあるボディは内部の基板サイズがさらに小さくなるため、高度な集約技術と生産技術を要する。さらに、あまり知られていないが、Optimus brightとOptimus chatはBluetooth接続したPCから端末を操作する「On-Screen Phone」機能にも対応している。
こういった高度なエンジニアリングの形跡がOptimus brightには無数にあるが、富澤氏もジン氏も「ただスペックや機能を誇示するためでなく、あくまでもさりげない使いやすさのため」と口をそろえる。Optimus brightは、ワンセグやおサイフケータイなど、国内向けの機能を搭載し始めた国産スマートフォンや、スペック競争にまい進するグローバルモデルとは違った、“スマートフォンとしての本当の使いやすさ”を武器にした真の高機能モデルといえるだろう。
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