レビュー

カメラやディスプレイの性能は文句なし、難点は“持ちにくさ?”――「Galaxy S6 edge」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)

GALAXYシリーズのカメラ性能は、モデルを経るごとに良くなっている。Galaxy S6 edgeは、特殊な操作なしでカメラを使う人すべてに恩恵があるメリットが多い。ディスプレイが明るく見やすいので、気持ちよく撮れるのだ。

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7つの撮影モードは「バーチャルショット」が新しい

 撮影モードは「自動」のほかに、マニュアル撮影が可能な「プロ」、フォーカスを変えて2枚撮影し、合成することで背景がぼけた写真や、全体にピントが合ったパンフォーカス写真を撮れる「選択フォーカス」、パノラマ、さらに動画系でスローモーション(いわゆるハイスピード動画)、ファストモーション(いわゆるタイムラプス動画)、バーチャルショットが用意されている。

 この辺はシンプルだけど、それぞれ意図があって面白い。「プロ」モードはホワイトバランス露出補正色合いなどなどを自分でセットできる。


夕焼けを撮ろうと、色を鮮やかにしてみた

マイナスの補正をかけてホワイトバランスもセット

そして撮影された沈む夕日

 パノラマは端末を縦位置にした状態で動かすと左右360度まで撮れる。縦位置にすると上下の画角を広く撮れる上、短辺が3000ピクセル以上と解像度も高い。

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 どのくらい撮れるか、撮影しながらぐるぐる回ってみたら、360度を越えてしまった。


360度以上撮れたパノラマ

 スローモーションは、いわゆるハイスピード撮影。iPhoneのスローモーション機能を素直に追いかけたのか、撮影後に「どこからどこの範囲をスローにするか」を選び直せる。


スローモーションで撮った動画を再生するとき、再生スピードを選択できる。

そして、スロー再生するエリアを洗濯し、全体の長さを整えて「エクスポート」
これがスローモーション動画。音声もぎょわんと引き伸ばされて収録されてるので音量注意。1280×720ピクセル

 対して、ハイスピードの動画はタイムラプス的なもの。厳密には、普通に撮影した動画の一部だけを高速再生する機能と思われる。スローモーション時と同様にスピードを決め、トリムして編集する


ここで「スピード」をタップすると4倍から32倍まで変更できる
高速再生。2分くらい撮影した動画を15秒に

 とまあ、なかなか楽しめる。普通の動画は4K動画からフルHDまで。フルHDの60fps以上で撮るときは、リアルタイムHDRや手ブレ補正などが使えないので注意が必要だ。


動画のサイズ設定

 最後に「バーチャルショット」の話を。被写体をぐるーっと回り込むように撮ることで、スマホの傾きに応じて見る角度も変わる(あるいはドラッグで動かしてもよし)、全方向からの写真を楽しめるという機能。


バーチャルショット撮影中の画面。画面にあるように、被写体を中心においたまま回りをぐるっと回って撮る
撮影したバーチャルショットを動画に描き出してみた。こんなのを楽しめる。実際には端末上で自由に左右に動かせるわけだ

カメラ性能に文句なしだが持ちやすさに難点が

 Galaxy S6 edgeを使ってみた感想はもうシンプル。撮ってて気持ちいいし、撮った写真を見返しても楽しい。

 画質のみならず、撮影時のレスポンスや画面の見え具合がいいので、リズムよくサクサク撮れるのだ。スマホカメラでは大事なことだと思う。カメラ機能もシンプルで分かりやすいし。

 難点としてはカメラとしてはちょいと持ちづらいこと。縦位置は問題ないけど横位置で撮るときにエッジが狭すぎてどうも落ち着かない。そういう意味では、カメラとしてはEdgeじゃないGalaxy S6が使いやすいかもしれない。ドコモの方は両方(Galaxy S6とGalaxy S6 edge)を触ってから決めるのがよいかと思う。

 にしても、ディスプレイが明るくて視野角が広くてキレイ・レスポンスよくさくさく動く・撮れる絵もキレイ、とそろったのは素晴らしい。画質面ではオートHDRの効果がでかい。やっとこの機能がついたかという感じ。

 スマホカメラとしては(パナソニックのCM1のような別格品は除くとして)、iPhone 6 plusと並ぶトップをはる端末と思ってよさそうだ。手にしてみる価値あり。

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