ニュース
4年ぶり増収増益のドコモ、新ARPU導入の背景 2年縛り見直しとMVNOの影響とは?:ドコモ光も好調(2/4 ページ)
4年ぶりに増収増益の決算を発表したドコモ。2台目需要でタブレット販売が伸びたほか、新料金の浸透でパケット収入が伸びたほか、スマート領域の事業も順調に推移した。
ARPUの定義を見直し
契約者ごとの平均料金収入を示すARPUは5250円(端末の割引影響を除く)。新料金プランを導入した2014年の第2四半期から減収傾向にあったが、同第4四半期から2期連続で上昇した。
なおドコモは今後、ARPUの定義を通信事業全体を示す指標に見直す。現在は「音声ARPU+パケットARPU+スマートARPU(dマーケットなどのサービス収入)」の合計だが、今後は「音声ARPU+データARPU(パケットARPU+ドコモ光ARPU)」とする。また分母も現在の回線契約数から、1人の利用者ごとに変更する。例えば1人で2回線を契約していた場合、現在の定義では2契約となるが、今後は名寄せが行われるため1人の利用者とカウントするという。
加藤社長はARPUの見直しについて、「ドコモ光を開始したため、光通信収入を追加した。スマートARPUは、セグメントごとに収益利益を開示しているほか、利用者がモバイル契約者以外にも拡大していることから、総合ARPUから除外させていただく。分母の見直しは、タブレットなど複数契約の拡大に伴うもの」と考え方を説明した。
advertisement
第1四半期の新ARPUは5060円で、こちらも2014年第4四半期から改善傾向にある。なお新旧のARPUは移行期間として1年間はどちらも開示する。
関連記事
ドコモ株主総会で鋭い指摘相次ぐ――CMが意味不明/新料金は長期切り捨て/経営がソフトバンク化
ドコモの株主総会が開催され、加藤社長が今後の経営方針を報告した。ドコモのサービス基盤を生かした「+d」構想で中期的な収入増を目指す同社だが、株主からは疑問の声が相次いだ。ドコモ、ソフトバンク、KDDI――三者三様の株主総会を振り返る
3キャリアの株主総会では、各社の業績や、来期以降に向けた取り組みがあらためて発表された。3社の株主総会で各社が示した方向性や、ユーザーにも関心の高そうなトピックをまとめた。販売手数料を削減したらキャリアの営業利益が大幅に増加━━キャッシュバックは本当に「悪」だったのか
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの決算が出そろった。中でもKDDIは2期連続の2桁成長を見せているが、その背景には「キャッシュバック禁止」があるかもしれない。ドコモのSIMロック解除、利用数は年間約12万件――「動向見て」制限期間の見直しに含み
ドコモの2015年3月期決算会見で5月から始まるSIMロック解除の義務化について説明。新機種のSIMロック解除に設けた6カ月の制限期間について、その理由を説明した。ドコモ、新料金で減収減益 競争環境を変える「光とのセット割」
ドコモの上期決算は、新料金プランの影響で減収減益となった。また2015年2月には、NTT東西が卸売りする光回線とのセット割引も開始する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.