iPhoneカメラで白っぽい写りになるのを防ぐ方法:荻窪圭のiPhoneカメラ講座
iPhoneで写真を撮ろうとしたら、光の線が入って白っぽい写りになってしまったことはありませんか? これをなんとかしてみようという話。「レンズフード」の代わりになるものを、iPhoneのカメラレンズに付けてあげればいいのだ。
iPhoneで写真を撮ろうとしたらこんな風になっちゃったことないですか?
こういう余計な光の線が入ったり全体に白っぽくなってしまう現象は、逆光時に、強い光源が微妙に外れたところにあると起きるのである。
本来なら不要な光が、斜めからレンズに当たり、内部で変に反射しちゃって画像に影響を与えるのだ。
これをなんとかしてみようという話だ。
名刺と輪ゴムで「ハレ切り」の技
誰でも「まぶしいと手をかざして太陽が目に入らないようにする」じゃない。あるいはひさしのついた帽子をかぶる。
カメラもあれと同じ。本格的なカメラだとこうなりづらいよう「レンズフード」があるけど、iPhoneにはレンズフードなんてついてない。
じゃあどうするか。iPhoneのレンズに「ひさし」を付けてあげればいいのである。
実は以前、このネタで1本書いたことがある(→第48回 ほわーんとした写真をお財布に入っているカード1枚でキリっとさせる)。でも今回はちょっとバージョンアップした。手近な材料で作るインスタントな「フード」である。
それを使うと、この写真が、
こうなるのだ。
劇的でしょう。劇的すぎて泣けるほど。使ったのは、カバンに入っていた自分の名刺と輪ゴムだけ。名刺を折り畳んで輪ゴムでとめただけなのである。
もしカバンに適当なテープ(メンディングテープでもマスキングテープでもパーマセルでもいいや)があれば、それで軽く止めてもいい。
この技、カメラの世界では「ハレ切り」と呼ばれてる。「ハレーションを切る」という意味。で、撮るときのカードの角度が大事。深すぎると写り込んじゃうし(写真下)、
浅すぎると効果がなくなる。その都度、光源の位置関係からよい角度を探してくださいな。ついでにいえば、全体が白っぽくなってしまった石の写真もこうなるのである。
なんでこんな写真を撮ったのかというと、これ、江戸時代の石丁場(石切場)跡なのだ。石をよく見るとノミで割ったあとがある。江戸時代、石垣に使う石を切り出していた場所で、使われなくなり放置されていたものが発掘され、誰でも見学できるようになってたのだ。撮っておきたくなるでしょ。ならないか。まあいいんだけど。
にしてもまあ劇的ですな。さらに、iPhoneのカメラのレンズは端っこについてるので、ちょっと切れ目を入れてレンズ全体をうまく覆ってやるといい。
こんな感じ。
室内でも、照明との位置関係で線が出ちゃうことがある。それもこんな風に解消できる。
以前、「手で覆ってやるのが簡単」というコメントをいただいたが、手は凸凹してるのでちょっと難易度が高い。やるなら人差し指1本を横から差し出すくらいがよいかと思う。
今回、誰もが持ってそうで折り曲げても大丈夫な紙で輪ゴムで簡単に止められる、ということで自分の名刺を使ってみたけど、もっと小さくていい。名刺の半分以下のサイズでいい。10円玉1枚でもいいくらい。
その辺は各自工夫していただけるとよいかと思う。太陽など光源がちょっとずれた位置にあって写真に光の線が入ったり全体に白っぽくなっちゃったときに効果的なのだ。
お試しあれ。
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