孫社長の後継者候補、ニケシュ・アローラ副社長が退任
ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ副社長が6月22日の株主総会をもって代表取締役と取締役を退任する。ニケシュ氏は孫正義氏の後継者候補だったが、当面は孫氏が社長を継続する。
ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ副社長が、6月22日に開催される株主総会をもって、代表取締役と取締役を退任することになった。
ニケシュ氏は、T-Mobile EuropeやGoogleなどを経て、2014年9月にソフトバンクのバイスチェアマンとSB Group USに就任。その後、2015年6月19日にソフトバンクグループ副社長に就任した。孫正義社長はニケシュ氏を後継者候補として考えており、「人格が尊敬に値する」「会えない日は朝と夜に必ず電話をする」と言うほどニケシュ氏の人柄にほれ込んでいた。
孫氏は、当面はソフトバンクグループのトップとして指揮を執り続ける意向がある一方で、ニケシュ氏は数年のうちに同グループのトップとして指揮を執りたいと考えており、両社の“時間軸のずれ”を踏まえ、ニケシュ氏が退任することになったという。孫氏はソフトバンクグループの社長として事業を継続していく。
ニケシュ氏は7月1日にソフトバンクグループの顧問に就任する。
孫氏は今回の件についてコメントを発表。孫氏が60歳の誕生日に、ニケシュ氏にソフトバンクグループの経営を引き継いでもらおうと考えていたが、「ソフトバンク2.0」構想の具現化や米Sprintの事業など、まだやり残した仕事があり、少なくともあと5~10年は社長として率いていく必要があると感じていた。ニケシュ氏が同社のトップになるまで待たせてしまうため、話し合いの末、顧問の立場で貢献してもらうことにしたという。
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