スマホでのマンガコンテンツ閲覧拡大 30~40代中心に”回帰”加速 LINE調べ:ITライフch
LINEは、スマホでのマンガコンテンツ利用動向について調査を実施。2年前と比べスマホでのマンガ閲覧率は約1.5倍になり、なかでも30~40代の利用が7割増加したと発表した。
無料通話アプリ「LINE」を運営するLINEはこのほど、スマートフォンでのマンガコンテンツの利用動向について調査を実施。2年前と比べスマホでのマンガ閲覧率は約1.5倍になり、なかでも30~40代の利用が7割増加したと発表しました。
出版業界の調査期間、出版科学研究所が発表した「2016年 電子出版市場調査」によると、紙のマンガ市場は約1,940億円(前年比8%減)と縮小している一方で、紙と電子を合わせたマンガ市場規模は、2014年の3,138億円から2015年は3,251億円、2016年は約3,400億円と拡大しており、過去最大規模を更新しています。背景には、スマホのマンガアプリや読み放題サービスなどの登場でマンガの楽しみ方が多様化したことがあると推察されるとのこと。
LINEが行った調査は、15~49歳のスマホユーザーの男女1,229人を対象に2月14日~20日に実施。「マンガコンテンツ閲覧時に利用する媒体/デバイス」の質問では「紙」との回答が45%、「スマホ」が27%、「その他(タブレット等)」が10%。依然として紙での利用が多数を占めるものの、同社が2年前に実施した同じ調査と比較すると、紙の利用は2015年が47%、2017年が45%と横ばいなのに比べ、スマホでの閲覧は同18%から27%へと増加しており、利用が急速に拡大。特に30~40代の利用が同25%から42%へと増加が顕著であり、かつての“マンガ少年、少女”がスマホの普及拡大を機にマンガ市場に回帰し始めていることが見てとれると考察しています。
「スマホマンガサービスを利用する理由」は「無料で読めるから」が57%、「いつでも読めるから」の40%に続き、「知らなかった作品に出会えるから」も25%が回答。また、「新たなマンガ作品を認知する(出会う)経路」は、「書店」が49%を占める一方で、「スマホマンガアプリ」が44%と近接しており、スマホアプリが新たな大きい接点となりつつある様子がうかがえます。従来は書店と並んで作品との出会いの役割を担っていた「マンガ雑誌」は12%に留まり、「SNS」(29%)や「クチコミ」(24%)など、人を介した経路が台頭しつつあるようです。
「現在利用しているマンガサービス(スマホマンガアプリ・サイト含む)」は、「LINEマンガ」の26%と「comico」の25%が肩を並べました。次いで「少年ジャンプ+」(20%)、「めちゃコミック」(17%)、「マンガワン」(17%)。「LINEマンガ」「comico」ともに、“無料連載“が楽しめることが人気の要因と考えられるそう。
「メインで利用しているスマホマンガサービス」を10~40代の年代別に聞いたところ、全年代で「LINEマンガ」の主利用が多い一方、20代では「comico」、40代では「Amazon/Kindle」が並んでいます。
「スマホマンガサービスで無料のマンガ作品を閲覧した後のアクション」を聞いたところ、過半数の55%が「次の無料更新を待つ」、3割以上のユーザーが「その作品の電子または紙(新品)の本を購入する」(32%)と回答。スマホアプリがマンガコンテンツ購入の新たなタッチポイントとなりつつあることが読み取れる結果となったとのことです。
LINEは、スマホ時代におけるマンガコンテンツの利用傾向について、スマホの特性である「時間や場所を選ばず利用できる」「ほしいものを思い立った即購入可能」などを挙げており、「今後スマホマンガサービスが紙を含めたマンガ市場を牽引する存在になっていくものと推測される」と述べています。
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