「BALMUDA Phone」の“石ころ”デザインは正解だったのか? 11カ月使って分かったこと(2/2 ページ)
2021年11月16日に発売され、さまざまな意味で話題になったのがバルミューダ初のスマートフォン、「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」だ。発売から約1年を迎えようとしている。BALMUDA Phoneを数11カ月使って分かった魅力と改善してほしい点をピックアップしてみた。
賛否が分かれるデザイン、どこまで受け入れられるか
ここまでお伝えした内容をまとめると、丸みを帯びた形状が好きかどうかは別として、指紋センサー兼電源ボタンとカメラの配置は戸惑うところ。
4.9型のディスプレイサイズは黎明(れいめい)期なら受け入れられた(大画面として捉えられた)かもしれない。しかし、SNS、カレンダー、メモ、地図の閲覧、Webブラウジング、それに動画視聴となれば、なおさら4.9型では足りないと感じる人は多いはずだ。
日本は特に通勤通学で、混雑する電車やバスの移動時間にスマートフォンを操作する人が多いとされている。そのため、片手がふさがっていても操作できるスマートフォンは一定数の人に支持されてきた。コンテンツの多様化で大画面、本体の大型化の流れにシフトしていき、今や小型のスマートフォンは珍しいとされる。
BALMUDA Phoneも小型といえばそうだが、冒頭でも述べたように昨今の流行とは真逆を行く思想といえる。とはいえ重さは特に気にならず、軽い部類に入るはず。石ころのようなデザイン自体はフィット感もよく気に入っているが、横幅をもう少し抑えてあれば、筆者自身、もう少し高く評価できたかもしれない。次期モデルが世に送り出されるのかは2022年10月時点では分からないが、改善に期待したいところだ。
次回はソフトウェアに関して、その良さと改善してほしい点をお伝えしたい。
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