2006年、最も売れた端末は?:2006年 総合携帯販売ランキング(2/2 ページ)
ドコモ、au、ソフトバンクモバイル、ウィルコム──2006年に、携帯・PHSの4事業者全体で、最も売れた端末は何だっただろうか。2006年総合および2006年下半期の販売ランキングをチェックしていこう。
MNPを軸にしたauとソフトバンクの躍進
2006年の下半期──10月24日に始まった番号ポータビリティ制度を契機に、ソフトバンクモバイルはボーダフォンからのブランド切り替えをはじめ、大量・多色の端末投入や新たな料金制度の導入など、さまざまな施策を行い、積極的に契約者流入を図った。705SHと905SHがランクインしたのは、その効果が端的に表れたと言える。
年間総合のランクインはW41CAのみだったauも、下半期は「ウォークマンケータイ W42S」と「W43S」、2機種のソニー・エリクソン・モバイル製端末がそれぞれ7位と10位に入った。これらは2006年のau夏モデル/秋冬モデルで人気を得た端末の1つで、こちらも番号ポータビリティを機に契約数が大きく躍進した結果の相乗効果と考えられる。
なお2006年の上半期にドコモは、流通在庫が増加したため、後の調達総数を絞る在庫調整を行った。このことも、下半期に他社に販売シェアを奪われた大きな理由の1つとして挙げられる。また、2006年の冬商戦でトレンドとなった“ワンセグ”端末の投入の遅れも気になるところ。2006年冬商戦向けの主力機種「FOMA 903i」シリーズは、シャープ製の「SH903i」(2006年10月発売/ドコモ下半期6位)を筆頭に2007年2月現在も人気だが、これらにワンセグ機能はない。同日に発表されたワンセグ対応の「903iTV」シリーズや高速通信対応の「903iX HIGH-SPEED」シリーズは、例年契約者が急増する傾向のある春商戦向けとして2007年になって、ようやく発売される。
2007年は、昨年末に「家電のように多品種少量生産体制になる」(KDDIの小野寺社長)、「来年も約50機種を投入する」(ドコモの中村社長)と両社のトップが述べたように、過去最多となった2006年並みの量の端末が登場すると予想される。すでに1月に発表された春商戦向けモデルも、ワンセグやデザイナーズ携帯、ほぼ全部入りの高機能機種、多色展開、薄型など、さまざまな特徴を持つ端末が多く登場している。
追い上げるauやソフトバンクモバイルに対し、ワンセグ・高速通信対応端末などを含めたラインアップも拡充され、在庫調整の足かせも解消されるであろうドコモがどのような動きを見せるか。イー・モバイルなどの新規参入キャリアはどうか。インセンティブモデルやSIMロックのあり方(関連記事参照)などを含め、携帯電話のビジネスモデルに変化が生じるのか。これらが2007年の携帯市場の動向を占ううえで重要になるポイントの1つといえそうだ。
2006年 携帯販売数ランキング
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