“容赦なき”までに豊富なカメラ機能――「AQUOS SHOT 933SH」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
「現時点では最強のカメラ機能かも」――いくらカメラが多機能でも、操作がわずらわしいと結局は“宝の持ち腐れ”状態になってしまう。「AQUOS SHOT 933SH」は、タッチパネルのダイレクト性を生かした“容赦なき”UIによって、その問題の解決に挑んでいる。
函館へ行ってみた
お次は旅系写真。たまたま函館へ行ったのでいくつか撮ってきた。たまには派手な風景を、というわけで。
夜景はさすがにシャッタースピードが遅くなるので三脚がないと難しい。これは手すりを支えにしてぶれないようがんばって撮った中の、もっとも状態がよかった1枚。夜景を撮りたい人は多いので、専用の簡易三脚みたいなのがあってもいいかも。
いつもの作例
最後にいつもの作例を。象の滑り台とあずまや。
あずまやの方は自動認識で風景モードとなっている。滑り台はノーマルモード。けっこう周辺部までちゃんと撮れていてさすがだ。
続いて逆光写真。
黒い像を空を背景に撮ったため、暗くつぶれてしまった。逆光モードで撮ればいいのだが、とっさにシーンを切り替えるのは難しい。そんなときは「ダイナミックレンジ補正」がお勧め。
撮影後のプレビューで「ダイナミックレンジ補正」が行えるのだ。これはエラい。
ダイナミックレンジ補正をかけると、ちょっと処理に時間はかかるものの、暗部を持ち上げてくれる。撮影後に「あ、暗いな」と思ってから補正をかけられるのが素晴らしい。
暗部がかなり持ち上がって、全体としていい感じの明るさに補正されているのが分かる。プレビューを見てから補正をかけられるのが一番よい点だ。ざっと使ってみた印象では、晴天下の昼間など、明るくてISO100で撮れる場所では実にしっかりといい色で撮れてくれる。
室内ではどうか。白熱灯の下でマクロ撮影してみた。
さすがにISO400になるとちょっとざらつきが出てくるかなという感じ。
もっと感度を上げてみた。
ISO800までいくとざらつきが目立ちはじめる。さらに曇天下の日陰でかなり暗い場所だったので、ISOオート3200にしてみた。
ISO1250まで上がるとこんな感じ。
さすがに昼間のような仕上がりにはならないが、感度が上がることでシャッタースピードも上がり、ぶれにくくなってよい。
現時点では最強のカメラ機能かも
再生時はこのようにサムネイルを表示しながら写真を表示する。
さらにフル画面表示にすると、2本指の操作(ピンチイン、ピンチアウト)で拡大縮小したり、スクロールしたりできる。
操作の追従性も、「iPhone 3GS」ほどではないが、まあまあストレスが溜まらないレベル。日本のケータイではシャープが一番タッチパネルをうまく使っていると思う。
それにしても、画面にアイコンが並んでどんな設定も即座に変えられちゃうのは圧巻だ。誤操作しちゃいがちな人は(タッチパネルだとどうしても予期せぬ所を触っちゃうことが多いから)表示をシンプルに。
不満を感じた点を挙げるとすれば、時々AFがはずれることくらいだ。撮影後のプレビューでタップしたところを拡大表示して、ピントが確認できたらもっとうれしかったかも。
ともあれ、この933SHは今のところ、最強のカメラケータイかもしれない。
関連キーワード
AQUOS SHOT 933SH | ソフトバンクモバイル 2009年夏モデル | AQUOS SHOT | ケータイカメラ | シャープ | タッチパネル | 手ブレ補正 | マクロ撮影 | ユーザーインタフェース | 多機能
荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ バックナンバー
- 「次元が1つ違う」――進化した「iPhone 3GS」のカメラ
- “au版”とは機能も絵作りも違う――ソフトバンク「EXILIMケータイ 930CA」
- 今までで一番「デジカメっぽい」かも――「Cyber-shotケータイ S001」
- 素直な写りが好印象、タッチ+スライドの操作性はいかに──「F-03A」
- ヨコ+タッチ+8M CCDで「笑顔」を楽しくきれいに撮るならこれ──「SH-03A」
- “ねこぱんち”も高速撮影、スローモーションと写真編集は意外に遊べる──「L-01A」
- ヨコ+タッチ+8M CCDで「笑顔」を楽しくきれいに撮るならこれ──「SH-03A」
- 気分に合わせてタテヨコ使い分け、サクサク撮れるケータイカメラ──「P-03A」
- フツーのボディに8M CCDカメラと秀逸レスポンス、いわゆる“ケータイカメラ”の理想かも──「930SH」
- 大画面のタッチパネルと快適操作、撮ることそのものが“超楽しい”カメラ──「FULLTOUCH 931SH」
- 操作性やレスポンスが向上、8.1Mピクセルならではの描写力はさすが──「EXILIMケータイ W63CA」
- 前機種よりはかなりマシ? ただ、画質が同クラスのケータイより劣るのは悲しい──「WILLCOM 03」
- 清く正しく楽しく“笑顔が撮れる”カメラ、顔認識AFやスマイルシャッターも実用レベル──「N906i」
- シンプルで使いやすく、目に付くものがあったらパシャパシャ撮れそう……だが──「NM706i」
- “自転車+お散歩写真ログ”用として使ってもいいと思う──「Sportio」+Run&Walk
- 笑っちゃうほど何もないシンプルカメラ、ピントの合う範囲が独特──「iPhone 3G」
関連記事
- 写真で解説する「AQUOS SHOT 933SH」(外観編)
シャープのケータイカメラの新ブランド“AQUOS SHOT”を冠する「933SH」は、回転2軸ボディ+タッチパネルを使ってデジカメのように撮影できる。パーツやキー配列などはこれまでのシャープ端末らしさを残しつつ、デザインはカメラを強調した。 - 写真で解説する「AQUOS SHOT 933SH」(ソフトウェア編)
「AQUOS SHOT 933SH」のソフトウェアの見どころは“カメラ”と“タッチパネル”。カメラは1000万画素CCDに進化しただけでなく、快適に操作できるタッチUI や、補正、撮り直し機能も強化。タッチパネルはフルワイドVGAサイズで使いやすくなるよう、最適化が図られている。 - カメラがついに10Mピクセルに――フルタッチ操作に対応した「AQUOS SHOT 933SH」
ケータイカメラはついに1000万画素に到達した。シャープ製の「AQUOS SHOT 933SH」は、タッチ操作に対応した1000万画素CCDカメラを搭載するほか、ソフトバンクの現行サービスや機能にももれなく対応する“全部入り”モデルだ。 - 連載:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ バックナンバー
- 連載:今日から始めるデジカメ撮影術 バックナンバー
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.