Bluetooth搭載ケータイがモバイルルーターに――KDDIの「Bluetooth/無線LAN変換ルータ」:CEATEC JAPAN 2010
KDDIがCEATEC JAPAN 2010で、Bluetooth搭載ケータイをモバイルWi-Fiルーター代わりに利用する「Bluetooth/無線LAN変換ルータ」を展示している。まだ実用的な大きさではないが、モバイルWi-Fiルーターが普及するまでの過渡期には便利な機能かもしれない。
CEATEC JAPAN 2010のKDDIブースでは、「IS03」などの新端末に加え、研究開発中の技術を多数参考展示している。その中でも特に目を引いたのが、Bluetoothを活用することで一般的なケータイをモバイルWi-Fiルーターのように使えるようになる「Bluetooth/無線LAN変換ルータ」だ。
BluetoothのDUNを利用したモバイルWi-Fiルーターを参考展示
さまざまなWi-Fi対応機器を、3Gネットワーク経由でインターネットに接続できるモバイルWi-Fiルーターは、Wi-Fi対応機器の拡大に伴って幅広いユーザーからの人気を獲得している。特にイー・モバイルの「Pocket WiFi」やドコモの「BF-01B」などは、店頭でも注目を集める存在だ。WiMAXサービスを展開するUQコミュニケーションズも、WiMAXに対応したモバイルWi-FiルーターをWiMAX Speed Wi-Fiと銘打って拡販キャンペーンを実施している。そんな中KDDIでは、Bluetooth搭載機種に限られるものの、既存のケータイを利用できるBluetooth/無線LAN変換ルータを参考展示していた。
製品化の具体的なめどなどは未定だが、実際に稼働する端末が展示されており、ニンテンドーDSや無線LAN子機を搭載したデジタルカメラ等との接続デモを見ることができた。
インターネットへの接続はBluetoothを搭載し、DUNプロファイルをサポートした端末を介して行う。無線LAN接続数としては制限がないものの、Bluetoothの上限値(2.x+EDRでの対称型通信時の約1.3Mbps)を超える速度が出ないため、同時接続は2〜3台までが実利用としては好ましいところだろう、との説明だった。
連続駆動時間は、現在の試作機で3時間前後、スループットは、実際にCEATEC JAPAN 2010が開催されている幕張メッセでテストした結果が700kbps前後だったとのこと。
WiMAX、CDMAに対応することでエリア、速度を充実したau one net
auやUQ WiMAXの無線データ通信サービスは、インターネットサービスプロバイダ au one netでも利用できる。KDDIブースでは、au one net向けに提供しているWiMAXや3Gのサービス紹介もあった。WiMAX対応のモバイルWi-Fiルーターなども展示している。
展示ではau端末を契約していれば割引を受けられるWiMAX専用プランの「WiMAXコース」と一台でWiMAXとCDMAに対応した端末、DATA01向けの「モバイル専用コース」について詳細が案内されていた。
「モバイル専用コース」ではPCでの通信を前提としているが、対する「WiMAXコース」で提供しているAterm WM3300RではモバイルWi-Fiルーターとして活用でき、前述のBluetooth/無線LAN変換ルータのように各種無線LAN搭載機器が接続できる。そのため、同展示でもニンテンドーDSi LLや無線LAN子機を搭載したデジタルカメラでの接続デモが見られた。
なお、現在au one net「WiMAXコース」ではUSBタイプのAterm WM3200Uや展示デモで利用されていたAterm WM3300Rが販売されているが、それ以外のWiMAX対応端末についても持ち込みでの契約は原則可能であり、利用者の好みにあった端末での契約、利用が可能とのことだった。
関連キーワード
KDDI | Bluetooth | WiMAX | 無線LAN | Wi-Fi | CEATEC | モバイルルータ | 参考出展 | UQ WiMAX | au one net | ニンテンドーDSi LL | DATA01 | WiMAX Speed Wi-Fi | Aterm WM3200U
関連記事
- 特集:CEATEC JAPAN 2010
- ドコモ、KDDIがCEATEC JAPAN 2010の出展内容を発表
NTTドコモとKDDIが、10月5日から10月9日に開催される「CEATEC JAPAN 2010」の出展内容を発表した。ドコモはLTEサービス「Xi(クロッシィ)」や3D技術を中心に紹介。KDDIは10月4日にシャープと発表する新製品を展示する。 - KDDI、ワイヤレスジャパン2010に出展――LTEやMediaFLO、auフェムトセルなど披露
KDDIが「ワイヤレスジャパン2010」に出展することを発表した。LTEやauフェムトセル、MediaFLO、UQ WiMAX、ARプラットフォームなど最新技術を紹介するほか、法人向けソリューションやiida新製品も披露する。 - KDDI、ヤマト運輸が導入予定の防水・防塵スマートフォン「E31T」を展示
KDDIが、ワイヤレスジャパン2010で法人向けのWindows Mobileスマートフォンを参考出展している。ヤマト運輸向けに納入予定の端末で、まだ一般販売する予定はないとのこと。 - ビルの“向こう”に巨大な天海春香――KDDIのARが画像認識でさらに進化
街中のビルの向こうにキャラクターが現れたり、音楽アルバムの看板から楽曲が流れたり――こんな高度なAR体験を携帯電話で実現させたのが、KDDIの開発版「セカイカメラZOOM」だ。ARゲームへの応用に加え、広告からECへの導線にもなると開発者は語る。 - KDDI、初のLTE動体デモを展開
2012年にLTEの商用サービス導入を目指すKDDIが、CEATECの同社ブースでLTEの動体デモを披露。LTEネットワークを利用した高画質動画のアップロードとオンラインゲームのデモを展開している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.