カヤック、被災前後を写真で閲覧できるAndroidアプリ「復興の窓」をリリース
カヤックが、宮城県塩竃市の様子を写真で伝えるAndroidアプリ「復興の窓」をリリースした。東日本大震災で被災し、復興に向けて変わりゆく街の様子を確認できる。
カヤックが11月15日、東日本大震災の被災地である、宮城県塩竃市の様子を写真で伝えるAndroidアプリ「復興の窓」をリリースした。価格は100円で、手数料を除いたすべての売り上げを日本赤十字社に寄付する。
復興の窓はAndroid端末の電子コンパス機能と連携しており、端末を被災地の方角へ向けると、震災から現在に至るまでの写真を閲覧できる。写真の中には、被災前に同じ地点で撮影されたものなども含まれており、震災直後とその後の復興を時系列で追うことも可能だ。
写真は、塩竃市に在住するカメラマン、大江玲司氏が撮影したもの。アプリ内では、収録した139枚の写真に大江氏からのメッセージも添えられている。また復興過程の写真は、2012年3月まで毎月のアップデートで追加していく予定だ。撮影の拠点となっているのは、宮城県塩竈市海岸通周辺、港町周辺、新浜周辺、北浜周辺の4カ所。
アプリをインストールすると、指で画面にふれるとキラキラときらめくライブ壁紙が使用可能となり、光りのインタラクションを楽しめる。テーマは「祈り」。
カヤックは、2011年5月から8月までの3カ月間、仙台に支社を設置し、仙台のWebエンジニアやデザイナに開発の仕事を依頼し、仙台復興の支援を行った。「Fandroid East Japan」の設立に協力したり、仙台のAndroid開発者と共同でオリジナルアプリを開発したりと言った活動もしてきた。その上で、現地で見聞きした様子を伝えること、そして震災の事実を忘れないことの重要性を感じて、今回のアプリを開発したという。
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