とにかく速い――予想以上に楽しかった「HTC J ISW13HT」のカメラ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/4 ページ)
日本市場向けに徹底して開発されたauのスマートフォン「HTC J ISW13HT」は、高速起動が可能なほか、HTC独自のチップやF値2.0のレンズを採用するなど、カメラ機能にも注力した。その実力はどれほどか。iPhone 4Sとの比較も交えてレビューする。
0.7秒の起動はダテじゃなかった
何はともあれ速さ。0.7秒で起動してすぐ撮れるというけれども、実際に使ってみるまでは懐疑的になるもの。コンパクトデジカメでも、カタログ通りの速さで撮るには何かと条件があったりするものだし。なので、まずはそこからやってみた。スリープから復帰すると画面下にアイコンが4つ並ぶ。この状態でカメラを下にあるリングの中にドロップするとカメラが起動する。
試しに、ロック画面で「カメラアイコンをリングにドラッグ&ドロップしてカメラを直接起動させて1枚目を撮る」までの速さを測ってみた。
結果は……1秒切りました。
左手でカメラアイコンをドラッグすると同時に右手でストップウォッチを起動させ、その画面を撮ったのだけど(手作業なので誤差はあります)、その結果がこれ。
さすがにピントまでは合わなかったけど、平均すると0.8〜0.9秒。オートフォーカスをちゃんと合わせても1秒ちょっとで済む。ちなみに似たような操作カメラが起動するiPhone 4Sの場合、同じテストをして1.2秒くらい。HTC Jの方が速かった。1秒以下だと瞬時レベル。カメラキー長押しでカメラ起動って機種もあるけど、こっちの方がずっと速い。
ついでにもうちょっと速さの話を追求すると、撮影間隔もめちゃ短い。スマホもデジカメも、だいたい撮影すると1〜2秒のレビュー画像を表示してくれる。HTC Jもそう。でもこれをオフにすると、まったく待たずに次々と撮れる。これは気持ちいい。
さらに、連写もスゴイ。連写機能を持つスマホもデジカメも多いけど、普通は「連写モード」にする必要がある。これがめんどくさい。しかしHTC Jは違う。キャプチャボタンを長押しすれば自動的に連写が始まるのだ。これは気持ちいい。しかも連写した後は、サムネイルがずらりと並び、「撮った写真を全部保存するか、気に入った1枚だけを保存するか、逆にいらない写真だけを削除するか」を選べるのだ。これはよい。
AFも快適。顔検出はデフォルト。特定の場所にピントを合わせたいときは、そこをタップすればいい「タッチAF」だ。これも当たり前。便利なのは、タッチした箇所にAFとAE(露出、つまり明るさ)も一緒に合わせてくれることだ。これ、iPhoneのよいところを学んだ感じ。ただiPhoneほど極端な露出差は出ない。タッチした箇所を重視して露出を変えているという感じ。
これは上手に使いこなしたい機能だ。ちょっと明るめに仕上げたいとか、暗めにしたいというときコントロールするのに使える。
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