「iPhone 5」 ホワイト&シルバーとブラック&スレートを比べてみる:白黒付ける?
単純に前面と背面の色が違ったiPhone 4/4Sと違い、「iPhone 5」は背面がアルミ製になったり、側面のアルミ部分も色が異なっていたりと、白と黒のモデルの違いが大きい。そこで、改めてホワイト&シルバーとブラック&スレートモデルを横並びで比べてみた。
iPhone 5が発売されてからそろそろ1カ月を迎える。店頭ではまだ品薄状態が続いており、予約しても手に入るのは2〜3週間後といった状況だ。そんな中、iPhone 5の購入は決めたものの、まだ白(ホワイト&シルバー)にするか、黒(ブラック&スレート)にするか、迷っている人もいるのではないだろうか。
そこで今回は、iPhone 5のホワイト&シルバーモデルとブラック&スレートモデルを比べてみる。
外観、色合いの違いは
iPhone 5では、これまでのiPhone 4/4Sとは異なり、ボディの背面がアルミパネルになっている。しかも、背面のパネルはアルミが全面をカバーしているのではなく、ツートンカラーになっているのが特徴だ。アルミパネルと組み合わせるガラスパーツは、製造工程で725種類のパターンから最適なものが選ばれていて、寸分のずれも生じないプロセスで製造されているため、パーティングライン(パーツとパーツが組み合さる部分にできる線)は目立たないが、どうしても質感が違う2つの素材が並ぶために、光の反射や色味には違いが生じる。
ホワイト&シルバーは、ややその質感の違いが目立つ傾向にある。iPhone 4やiPhone 4Sの背面が純白だったのと比べると、どうしても白にアルミの銀色が入ることで印象が変わる。質感は非常に高く、アルミの金属感を好む人の目にはホワイト&シルバーの方が魅力的に映るだろうが、背面に帯を巻いたかのようなデザインに違和感を覚える人もいるようだ。
ブラック&スレートは、光が当たったときの反射や色味の違和感は少ない。遠目に見ても、金属の光沢感は塗装により抑えられているので、色の一体感はブラック&スレートに分がある。ただ、削り出した後、結晶性ダイヤモンドで磨かれている面取り部分が光を反射することで生じる“キラキラ感”は、ホワイト&シルバーの方が美しい。それから、ブラック&スレートは指紋が付きやすい。手に汗をかきやすい人は、こまめに指紋を拭きたくなるだろう。
もう1点、ブラック&スレートには気になるポイントもある。しばらく使用していると、固い物とぶつかった部分の塗装がはげやすいのだ。金属製の部品が付いたストラップなどを付ける場合は特に注意が必要だ。ホワイト&シルバーでは傷が付いてもほとんど目立たないが、ブラック&スレートは傷付いたところの色がはげてしまうため、とても傷が目立つ。レタッチペンのようなものがサードパーティーベンダーから発売されれば人気を博しそうだ。
ディスプレイはノーマリーブラック型
ディスプレイはノーマリーブラック型で、電源を切ると真っ黒になる。縦長の画面に対応していないアプリは、上下(横にしたときは左右)に黒い帯が入った状態で表示されるので、ブラック&スレートの方が違和感が少ない
iPhone 5の液晶ディスプレイは、iPhone 4Sなどと同様、電源オフ時(電流が流れていないとき)は光を透過しない、ノーマリーブラック型のパネルだ。つまり、電源を切った状態では、液晶パネルは黒くなる。ブラック&スレートの場合、画面がオフになると画面以外の部分も合わせて全体が黒くなり、見た目の違和感がないが、ホワイト&シルバーの場合はディスプレイ部分だけが黒くなる。気にしなければたいした問題ではないが、どちらが美しいかは好みが分かれるところだろう。
また、iPhone 5ではディスプレイが縦に伸びたことで、iPhone 5に対応していないアプリは画面中央に、黒い帯に挟まれて表示されるようになっており、ブラック&スレートの方が画面に違和感が少ない。
ITmedia Mobileの読者にはブラック&スレートが人気
10月9日から約2週間の間、ITmedia Mobileの読者に聞いた「iPhone 5、どのバージョンが欲しい?」によると、人気はややブラック&スレートモデルが優勢だ。読者は男性が多いことから、女性が多い媒体や、世間一般とは傾向が異なる可能性があるが、男性読者はブラック&スレートモデルを好む傾向が強いと言って差し支えないだろう。
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