ARM、ミドルレンジプロセッサー「Cortex-A12」発表:COMPUTEX TAIPEI 2013
ARMは、6月4日にCortex-A12プロセッサーとMali-T622グラフィックスコア、Mali-V500ビデオプロセッサーを含むIPスイートを発表した。
ARMは、6月4日にCortex-A12プロセッサーとグラフィックスコア、Mali-T622グラフィックスコア、Mali-V500ビデオプロセッサーを含むIPスイートを発表した。ARMでは、この構成によるSoCを価格帯200〜300ドルのミドルレンジスマートフォンに採用することを想定している。
Cortex-A12は、ミドルレンジクラスの後継となるモデルだ。ARMv7-A Cortexアーキテクチャを採用して、Cortex-A15、Cortex-A9、そして、Cortex-A7との互換性を持つ。Cortex-A7で導入したハイパフォーマンスコアと省電力コアの組み合わせで高い処理能力と省電力を両立するbig.LITTLE構成に対応し、従来のミドルレンジクラスCortex-A9と比べて、同じ消費電力の条件で性能を40パーセント向上したとARMは説明している。
Mali-T622は、OpenGL ES 3.0に対応、省電力性能は従来のMali-T600シリーズから50パーセント向上したという。Mali-V500では、シングルコア構成で1080pクラス動画コンテンツの60fpsエンコードとデコードが可能なほか、4Kクラスの動画コンテンツを120fpsで再生できるマルチコア構成まで拡張が可能だ。消費電力を削減したほか、DRM技術の「TrustZone」をサポートしてコンテンツの権利保護にも対応した。
ARMでは、これらのプロセッサーを搭載した製品が2014年の半ばまでに登場すると予想している。
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