ドコモ、光回線とのセット販売を「早期に導入」――株主総会で加藤社長が明言:カケホーダイは365万契約
ドコモの加藤社長は株主総会で、同社のモバイル回線とNTTが卸売りする光回線のセット販売を検討していることや、新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」が365万契約となったことを明かした。
NTTドコモの加藤薫社長は6月19日、同日開催された株主総会で「光卸で固定とモバイルを組み合わせたサービスを早期に導入したい」と述べ、同社の携帯電話やスマートフォンとNTTの光回線(FTTH)をセット販売を検討していることを明かした。
光とのセット販売はNTT東西が光回線を他事業社向けに卸売することを受け、2015年からの成長戦略として盛り込まれたもの。ドコモはiPhone導入でスマートフォン基盤の拡大に成功したが、端末費用を割り引く「月々サポート」の影響が大きく、2013年に続き2014年度も減益の業績予想を立てている。セット販売では月額料金の割り引きも予想され、囲い込みによる解約率の改善やMNPの転入増加などの効果が期待されている。
加藤社長は「モバイルだけでなく、ブロードバンド回線もワンストップで提供したい」と意欲を見せた。
このほか、6月から提供を開始した新料金プランの「カケホーダイ&パケあえる」が、18日時点で365万契約に到達したことや、6月10日から販売を開始したiPadシリーズも非常に好調であることなどが説明された。「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」ではほぼ同等の売れ行きで、2台持ちがしやすい新料金プランによる相乗効果もあるという。
新料金プランの目玉である通話定額料金の「カケホーダイ」について、株主から「通話しない人には大幅な値引きになるのではないか?」といった質問が出された。これについてドコモでは、「従来の料金設定が通話利用を抑制していた。定額料金で抑制効果を無くし、通話ニーズを掘り起こしたい」と説明。すでに新料金を利用しているユーザーの中では、これまであまり通話をしてこなかった若い女性層で通話時間が伸びている例を紹介した。
また「(カケホーダイが)高い印象なのは基本料と定額料金が合わさっているから。それぞれの内訳を表示したらどうか」といった意見もあった。これについては、料金をシンプルにするのも目的であり、内訳を表示して複雑にするのは避けたかったと回答した。
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