音声付SIMと格安スマホは本当にお得?総額比較:SIM通
MVNOと既存の通信キャリアの料金は、実際のところどれだけ違うのでしょうか? 今回はSo-net モバイル LTEとY!mobileのランニングコストを比較してみました。
最近は、キャリア以外のSIM(MVNO)にもいろんなバリエーションが増えてきました。そのとき、つい月額料金だけで費用的に得なのかどうかを考えがちです。今回はキャリア携帯、代表的なMVNO(So-netの「So-net モバイル LTE + Talk S2」)と格安携帯電話会社(Y!Mobile)を端末購入費用、解約費用も含めた総額で比べて、どれがお得なのかレポートしていきます。
「So-net モバイル LTE + Talk S2」は、データ通信はフルスペックで総量1.5GB制限付き、音声通話対応、さらに端末もセットという、大手携帯電話会社とほとんど同じMVNOです。さらに大手と同じく、端末代金の月々割引(651円)があるのも特徴。
このプラン、最近一部のMVNOサービスで導入され始めた「最低利用期間」があり、「一年間」と少し長めに設定されています。また、端末の支払い期間も24ヶ月があり、支払いが終わる前に解約すると一括での支払いが必要になります。その場合、月々割引も適用されません。このように、「So-net モバイル LTE+Talk S2」では、実質の「二年縛り」に近い設定がされています。
一方のY!Mobileは、プランが二年契約のみです。また、二年が経過したのちは、自動的に二年契約が継続されます。Y!MobileのSIMカードのみの販売では端末代金は発生しませんが、端末も一緒に契約する場合は、同じように端末代金の支払いと月々の割引がセットになります。
似たようなものじゃないの?と思いがちですが、実はこの図のように大きな違いがあります。この図は、契約してからそれぞれのタイミングで解約したときにどのくらい費用がかかるのかを比較したものです。
Y!Mobileでは、二年に一回の解約できる月(契約月の翌月一ヶ月間)を除くと、どのタイミングで解約しても10,260円の解除料が必要になります。加えて、二年までは端末代金の清算が必要です。
「So-net モバイル LTE+Talk S2」では、最低契約期間の一年経過までは5,400円の解除料が必要ですが、それ以降はいつ解約しても追加の解除料は必要ありません。
また、総支払い料金にも注目です。「So-net モバイル LTE+Talk S2」では、端末代金の支払いが終わると料金が下がりますが、Y!Mobileでは、25ヶ月を過ぎると「スマホプラン割引」が満了して、基本料金が1,080円上昇してしまいます。
契約をいつ終えるかによって総支払額(解約時費用含む)がどのように変わるかを示した図です。Y!MobileのUSIMのみの契約の場合でも、約1年半以上利用するのであれば、「So-net モバイル LTE+Talk S2」を利用したほうがお得になります。
「キャリアだから」という安心感を買うという選択肢もありますが、普段の利用状況を振り返って契約を見直してみると、MVNOのSIMの方がいろいろとお得だと思えるかもしれません。
※文中料金は全て税込
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