ドコモおすすめ5機種レビュー(第2回)――バッテリー持ち&ベンチマークはどう?:最新スマートフォン徹底比較(2014年冬モデル編)(1/2 ページ)
5機種ともハイスペック、さらに4機種が3000mAhを超えスタミナも十分なドコモ冬春モデル。今回は、YouTubeの連続再生・静止画の連続表示・待受時の消費電力テストと、ベンチマークテストを実施。どのスマホが優秀か?
NTTドコモの2014-2015冬春モデルから5機種を比較しているレビュー。第1回は主なスペック、持ちやすさ、画面の見やすさを確認したが、第2回ではバッテリーの持ちやベンチマークテストを検証していく。
まず現在取り上げているドコモの5機種とそのバッテリー容量をおさらいしよう。「ARROWS NX F-02G」が3500mAh、「GALAXY Note Edge SC-01G」が3000mAh、「AQUOS ZETA SH-01G」が3300mAh、「Xperia Z3 SO-01G」3100mAhであり、画面サイズが5型以上の4機種は3000mAhを超える。
唯一、4.6型のディスプレイを搭載した「Xperia Z3 Compact SO-02G」のみ2600mAhだが、バッテリーを消費しやすいディスプレイが小さい点はメリットといえる。
ドコモ基準の実使用時間を見ると、ARROWS NXが約82.4時間、GALAXY Note Edgeが約68.6時間、AQUOS ZETAが約101.9時間、Xperia Z3が約81時間、Xperia Z3 Compactが約78.3時間となる。AQUOS ZETAが100時間を超え、充電なしで4日以上使える計算。最も短いGALAXY Note Edgeですら3日近く使えることになる。
とはいえ、これらの数値はあくまでドコモ基準の計測結果。本企画では3種類の計測「YouTubeの連続再生(4時間)」、「静止画連続表示(8時間)」「待受状態で放置(10時間)」を行うことにした。
今回の3テストは以下の条件で行っている。
- 満充電の状態で計測開始
- バッテリー残量の確認には「Battery Mix」アプリを使用
- ディスプレイの輝度は中間に統一
- モバイルデータ通信(LTE)ではなく、Wi-Fi通信とした(筆者宅のWi-Fiルーター・WZR-HP-AG300Hと接続)
- GPSはオン、Wi-FiとBluetoothはオフにした
- Googleアカウントの同期はオンにした
- twicca、Twitter、Facebook、Dropboxにログイン、Yahoo!アプリをインストール
2014年夏モデルの企画ではLTEで接続してテストを行ったが、昨今の大手キャリアの料金プランがデータ量の制限を2Gバイトからとしていること、MVNOの料金プランも使用できるデータ量が少ないことから、Wi-Fi接続としている。
まずはYouTubeの連続再生テストを行った。満充電にした状態でHD画質(720p)の動画を2月3日0時〜4時にかけて行った。実施場所は神奈川県横浜市の屋内。動画は横向きで再生、スピーカーの音量はオフ。
バッテリー残量が最も多いのは64%のAQUOS ZETAで、54%のXperia Z3 Compact、50%のXperia Z3と続く。動画再生でも省エネ効果があるという「IGZO」を搭載したAQUOS ZETAはやはり強い。またディスプレイが小さいXperia Z3 Compactも優秀だ。
一方、バッテリー容量は大きいが、ディスプレイが大きく解像度も高い((1440+160)×2560ピクセル)GALAXY Note Edgeは37%で最下位。同じく高解像度(1440×2560ピクセル)のARROWS NXも43%と伸び悩み、高解像度ディスプレイの影響が出ていそうだ。
ARROWS NX | GALAXY Note Edge | AQUOS ZETA | Xperia Z3 | Xperia Z3 Compact | |
---|---|---|---|---|---|
1時間 | 86% | 85% | 91% | 87% | 88% |
2時間 | 72% | 69% | 82% | 75% | 77% |
3時間 | 58% | 53% | 73% | 63% | 65% |
4時間 | 43% | 37% | 64% | 50% | 54% |
続いて静止画のテスト。こちらはクアッドHD(1440×2560ピクセル)の同じ画像を5機種で8時間表示し続けた。テストは2月1日11時〜19時に、神奈川県横浜市の屋内で行い、バックライトを常時点灯させるアプリ「Backlight Switch」を使用した。
面白いことにXperia Z3とXperia Z3 Compactがまったく同じ経過でバッテリーを消費。終始他機種を少しずつリードして2機種とも69%の残量でトップだった。
続くのが63%のAQUOS ZETA。3時間を経過したあたりから少しずつXperiaに引き離されているのが気になる。4位は50%でGALAXY Note Edge。最下位がARROWS NXで残量39%だった。
ARROWS NX | GALAXY Note Edge | AQUOS ZETA | Xperia Z3 | Xperia Z3 | |
---|---|---|---|---|---|
1時間 | 93% | 94% | 95% | 96% | 96% |
2時間 | 85% | 87% | 91% | 92% | 92% |
3時間 | 78% | 81% | 86% | 88% | 88% |
4時間 | 70% | 74% | 82% | 85% | 85% |
5時間 | 63% | 68% | 77% | 81% | 81% |
6時間 | 55% | 62% | 72% | 77% | 77% |
7時間 | 47% | 56% | 68% | 73% | 73% |
8時間 | 39% | 50% | 63% | 69% | 69% |
待受時のテストは2月1日の8時27分から10時間、5機種を放置してバッテリーの消費経過を確認した。場所はこれまでのテストと同じく神奈川県横浜市の屋内。なお、筆者はGPSをオンにしたつもりだっだが、5機種ともなぜかBattery Mixの表示は「GPSオフ」になっており、GPSが有効になっていなかった可能性がある。その点は申し訳ないが、加味したうえで参考にしてほしい。
このテストではXperia Z3がバッテリー残量95%でトップ。2時間で1%ずつしか減っていない。一方、Xperia Z3 Compactはここでは最下位の86%。1時間で2%減ることもあり、ほかの機種と比べて消費スピードが若干早い。
2位にはGALAXY Note EdgeとAQUOS ZETA。残量94%で並んでいる。ARROWS NXは最初の1時間でいきなり2%減っているが、その後のバッテリー消費はやや緩めで、残量90%。
3種類のバッテリーテストで、安定して良い結果を出しているのはAQUOS ZETAとXperia Z3。待受の結果に目をつぶるのならXperia Z3 Compactもバッテリー容量のわりによい結果となった。
ARROWS NX | GALAXY Note Edge | AQUOS ZETA | Xperia Z3 | Xperia Z3 | |
---|---|---|---|---|---|
1時間 | 98% | 100% | 100% | 100% | 99% |
2時間 | 97% | 99% | 100% | 100% | 98% |
3時間 | 96% | 99% | 99% | 99% | 96% |
4時間 | 95% | 98% | 98% | 98% | 94% |
5時間 | 95% | 98% | 98% | 98% | 93% |
6時間 | 94% | 97% | 96% | 97% | 92% |
7時間 | 93% | 96% | 96% | 97% | 90% |
8時間 | 92% | 95% | 95% | 96% | 89% |
9時間 | 91% | 94% | 95% | 95% | 87% |
10時間 | 90% | 94% | 94% | 95% | 86% |
関連キーワード
Xperia Z3 SO-01G | バッテリー | Xperia Z3 Compact SO-02G | GALAXY Note Edge SC-01G | GALAXY Note Edge SCL24 | YouTube | ARROWS NX F-02G | AQUOS ZETA SH-01G | 性能比較 | IGZO | 最新スマートフォン徹底比較
関連記事
- ドコモおすすめ5機種レビュー(第1回)――基本スペックや持ちやすさを比較する
ドコモ冬春モデルの5機種はどんなユーザーに最適か? 本特集では「ARROWS NX F-02G」「GALAXY Note Edge SC-01G」「AQUOS ZETA SH-01G」「Xperia Z3 SO-01G」「Xperia Z3 Compact SO-02G」の計5機種を比較。まずは基本スペック、注目機能をチェックしてみよう。 - ドコモおすすめ4機種レビュー(第2回)――バッテリーの持ちを比較する
ドコモの2014年夏モデルは、いずれも大容量のバッテリーを搭載しているが、実際のスタミナはどうか? YouTubeの連続再生、静止画の連続表示、待受時のテストを実施した。 - ワイドQHDの高精細画面×使いやすさ――「ARROWS NX F-02G」が放つ魅力
過去最高にして唯一のワイドQHDディスプレイを持つ富士通製Androidスマートフォン「ARROWS NX F-02G」。ハイスペックなだけでなく、使い勝手にも配慮した同機の魅力をお伝えしたい。 - 写真と動画で解説する「ARROWS NX F-02G」
今まで安定性・使い勝手をキーワードに開発されてきたARROWS NX。「ARROWS NX F-02G」は、これらとARROWS初期のイメージである“全部入りハイスペック”の究極の両立を目指したマイルストーンになるかもしれない。 - サムスンが「GALAXY Note Edge」を世界で最初に日本で発売する理由
サムスンが「GALAXY WORLD TOUR 2014 TOKYO」を開催し、国内で「GALAXY Note Edge」などの新モデルを披露。Note Edgeを世界で最初に市場投入する理由などを説明した。 - 曲面ディスプレイ搭載の「GALAXY Note Edge」がドコモからも登場
ドコモは、曲面有機ELディスプレイを搭載したサムスン製Androidスマホ「GALAXY Note Edge」を発表した。10月下旬から順次販売を開始する。 - 光学式手ブレ補正+“リコー印”のカメラはどれだけ進化した?――「AQUOS ZETA SH-01G」
シャープの「AQUOS ZETA SH-01G」は、リコーの「GR certified」を取得したほか、光学式手ブレ補正を採用するなど、カメラスペックが大幅に進化している。早速その実力を試してみた。 - ハイスペックカメラ搭載の“全身スクリーン”スマホ「AQUOS ZETA SH-01G」を写真でチェック
ドコモのシャープ製スマホ「AQUOS ZETA SH-01G」は、“4色4質”なボディとハイスペックなカメラが特徴のIGZOスマホ。その外観や機能を写真で紹介していく。 - 写真で解説する「Xperia Z3 SO-01G」「Xperia Z3 Compact SO-02G」(外観編)
ドコモの2014年冬モデルとして登場する「Xperia Z3 SO-01G」と「Xperia Z3 Compact SO-02G」。発売はZ3が10月23日、Z3 Compactが11月中旬を予定しており、購入を検討している人も多いだろう。あらためて、2モデルの要点をチェックしておきたい。 - Z2/Z1との外観の違いは? 片手でもいける?――「Xperia Z3」に触れて感じたこと
Xperia Z3の気になるポイントをさまざまな角度からレビューしていくロードテストを開始。第2回では、Xperia Z2/Z1との外観の違いや、持ちやすさ、実際に触って感じたことをお伝えしたい。 - カメラやオーディオだけじゃない――「Xperia Z3」で追加された新機能まとめ
Xperia Z3の気になるポイントをさまざまな角度からレビューしていくロードテストを開始。第1回では、Xperia Z2から進化した部分を調べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.