7Gバイトプランで最安値競争が勃発 DMM mobileが最安値“死守”――2015年5月データ通信編:格安SIM定点観測(1/4 ページ)
ぷららモバイルLTEがプラン改定で、7Gプラン最安値を達成した。しかし、「業界最安値」をうたうDMM mobileが黙っているはずもなく――。
4月は、au系MVNOのプラン改定や、2Gバイトプランで「hi-ho LTE typeDシリーズ」が「DMM mobile」と並び、最安値となったことが大きなトピックだった。
5月は落ち着くかな、と思いきや下旬になって注目を集めるニュースが相次いだ。さっそく振り返ってみよう。(本文中の価格は、税別)
au系MVNOの草分け「mineo」が個人向けにドコモ回線SIMも提供
ケイ・オプティコムが提供するMVNOサービス「mineo(マイネオ)」。NTTドコモのネットワーク(回線)を利用するMVNOサービスが多い中、KDDI(au)のネットワークを利用することで差別化を図ってきた。
しかし、5月26日、mineoでドコモ回線を利用した個人向けサービスを2015年9月から開始することが発表された。個人向けMVNOサービスとしては初の複数キャリア対応で、料金などの詳細は後日発表される。
法人向けサービスでは、インターネットイニシアティブ(IIJ)がドコモ回線とau回線を選択できるサービスを提供している。IIJの場合は、法人ユーザーから要望の多いエリア補完や回線の冗長性確保を目的としてマルチキャリア化を行ったため、個人向け(IIJmio 高速モバイルサービス)に、au回線を使ったサービスを提供する予定はないという。今後、mineoに続いてマルチキャリア化を行うサービスが出てくるか、注意して見守りたいところだ。
「ぷららモバイルLTE」がプラン改定→DMMは対抗値下げ
「全プラン業界最安値」を掲げるDMM.comのMVNOサービス「DMM mobile」。4月、高速通信可能な容量が2Gバイトのプランにおいて、ハイホーの「hi-ho LTE typeDシリーズ エントリーコース」に“横並び”されたことは記憶に新しい。筆者は前回、「他の容量コースも含め、同額、あるいはさらに安価なプランが登場するかどうか、注目したい」と原稿を締めくくったが、より安価なプランを用意するMVNOが早速出現した。
5月25日、NTTぷららが「ぷららモバイルLTE」の2つのプランにおいて、高速通信可能な容量の見直しを発表した。このうち、月額1886円の「定額プラン」において、容量が月間3Gバイトから7Gバイトに増えたことにより、DMM mobileの7GBプラン(月額2040円)より安くなったのだ。
横並びならともかく、最安値記録を更新されたとなれば、DMM.comも黙ってはいられない。NTTぷららのプラン改定からわずか3日後の5月28日、7GBプランを1880円に値下げした。わずか6円という僅差ではあるが、再び最安値に返り咲き、「全プラン業界最安値」の看板を取り戻したことになる。
価格において、横並びでは反応しないものの、“逆転”されるとDMM.comは確実に対応してくることが分かった。今後、他社がより安いプランを出してきた時に、どこまで反応できるのか。今後の動向から目が離せない。
まとめ(新情報は赤線)
- 「ぷららモバイルLTE」の定額ライトプランにおいて、1日あたりの高速通信可能容量が70Mバイト→110Mバイトに
- 「ぷららモバイルLTE」の定額プランにおいて、1カ月あたりの高速通信可能容量が3Gバイト→7Gバイトに。ただし、容量超過時の速度制限が200kbpsに強化。一時、7Gプラン最安になるもDMM mobileが改訂3日後に逆転
- 「DMM mobile」が、7Gバイトプランで「ぷららモバイルLTE」に最安値を奪取されるも、3日後に2040円→1880円に値下げし、最安値を再奪取
- 「DMM mobile」がLTE通信(150Mbps)を利用できる7プランで最安を記録(1Gバイト:660円/月、2Gバイト:770円、3Gバイト:850円/月、5Gバイト:1270円/月、7Gバイト:1880円/月、8Gバイト:2140円/月、10Gバイト:2250円)
- 日本通信の「b-mobile SIM 高速定額」は、月1980円で下り最大150Mbps/上り最大50MbpsのLTE通信が使い放題
- 低速だけど500円未満で利用できるのは「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE SIMカード」(250kbpsで無制限、445円)、「ServersMan SIM LTE」(250kbpsで無制限、467円)
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