Verizon、「Xperia Z4v」の発売を中止――「市場環境を考慮して総合的に判断」
Xperia Z4よりも高いスペックが話題を集めていた米国Verizon専用の「Xperia Z4v」が、発売中止となった。
米国の通信事業者、Verizon Wirelessが10月5日(現地時間)、ソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォン「Xperia Z4v」の発売中止を発表した。
Xperia Z4vはVerizonが6月16日(現地時間)に発表し、2015年夏に独占販売する予定だった。5.2型のワイドクアッドHD(1440×2560ピクセル)液晶を搭載し、無線充電(QiおよびPMA)対応するなど、同時期に発売したXperia Z4/Z3+よりも高いスペックが話題を集めていた。
Verizonは「Xperia Z4vの発売(ローンチ)は中止するが、ソニーモバイルの素晴らしい製品を投入することを約束する。ソニーとは、我々の将来のラインアップ構築の一環として継続的に話し合いをしており、同社は戦略的なパートナーだ」とコメントしているが、発売中止の理由には言及していない。
ソニーモバイルに確認したところ、「市場環境を考慮して、両者(Verizonとソニーモバイル)合意の上、総合的に判断した」とのこと。Xperia Z4vはZ4よりも高解像度のディスプレイを搭載したことで消費電力を犠牲にしており(→WQHD液晶は時期尚早?/オムニバランスデザインは終わらない?――Xperiaの今後を聞く)、パフォーマンスの確保に苦労していたことが予想される。実際、8月時点でも発売時期は未定だった。
そんな矢先、9月に新世代の「Xperia Z5」シリーズが発表されてしまい、Xperia Z4vの存在意義が失われてしまったため――というのが「市場環境を考慮」したことに含まれるのではないかと思われる。ともあれ、Xperia Z4vを待っていた米国のユーザーにとっては悲しい結果となってしまった。
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