快適な生活をサポートするスマートフォン――写真と動画で解説する「Xperia X」:Mobile World Congress 2016
ソニーモバイルコミュニケーションズの新たなビジョンを体現する「Xperia X」シリーズの中心を担うのが「Xperia X」だ。日本での発売予定はないが、シリーズの中核を担うこの機種を写真と動画でチェックしてみよう。
ソニーモバイルコミュニケーションズが「Mobile World Congress(MWC) 2016」に合わせて発表した「Xperia X」シリーズ。その中核機種で、MWC 2016における同社ブースの展示の目玉でもある「Xperia X」は、残念ながら日本での発売予定はない。
- →ソニーモバイル、「Xperia X」シリーズを発表 スペック別に3機種
- →Xperiaはスマートフォンの枠を超える――「Xperia X」「スマートプロダクト」発表
- →日本発売予定の最上位機種――写真で解説する「Xperia X Performance」
しかしながら、Xperia Xシリーズの全体像を把握する上でこの機種は欠かせない。そこで本稿では、MWC 2016で展示されている同機のレビューを簡単にお伝えする。
ボディの基本的な特徴は、上位モデルとなる「Xperia X Performance」と変わりない(レビュー記事)。本体正面のカーブガラスと、外周フレームの縁の丸みで、柔らかみを感じる外観となっている。「インセル型タッチパネル」を採用したことで、正面をボディーカラーと同色にできたこともX Perfomanceと同様だ。
ボディーのサイズは約69.4(幅)×142.7(高さ)×7.9(厚さ)ミリで、X Perfomanceよりもわずかに小さくなっている。しかし、XとX Performanceには見た目以上に大きな差がある。X PremiumにはIP68等級の防じん・防水性能を確保しているが、Xにはそれがないのだ。水回りやほこりの多い場所で使う場合は注意が必要となる。
なお、通知LEDは、本体の受話口の右端部に付いている。
Xperia Xは、X Perfomanceとともにインカメラの強化を図っている。分かりやすい点では、「Xperia Z5」で約510万画素だったセンサーを約1300万画素に引き上げている。数値だけで分からない要素としては、最大感度がIS06400に向上し、暗所での画質改善を行っている。MWC 2016のブース展示でも、暗所での自撮りがきれいにできること特設ブースで訴求していた。
アウトカメラについては、Z5でフルモデルチェンジした約2300万画素のセンサーを引き続き採用しているが、大きく2つの機能改善を行っている。
1つは従来の動体検出のアルゴリズムをソニーのデジタル一眼カメラ「α」の技術を応用して改善し、動体への追従性をより高めた「先読みAF(Predictive Hybrid Autofocus)」だ。不規則な動きをする被写体でも、ピント合わせが楽にできるようになる。下の動画を見れば明らかだが、その実力はかなりのものだ。
もう1つは、カメラ機能を起動してから撮影するまでの時間の短縮だ。スリープ状態からカメラキーを長押しして撮影するまでの所要時間が最短で0.6秒未満となっている。決定的な瞬間を見逃さないように、という配慮だ。こちらも、その時短のほどは、下の動画で確認してみてほしい。
Xperia XのOSバージョンはAndroid 6.0だが、MWC 2016の展示機はAndroid 6.0.1となっていた。また、グローバル版でもオリジナルの日本語入力ソフト「POBox Plus」をプリインストールしていることを確認できた。この点は製品版でも変わらない予定だという。
左右側面の機能配置はXperia Z5シリーズやX Performanceと同様だ。左側面にはnanoSIMとmicroSDのスロットがある。SIMカードとmicroSDは、まとめて1つのトレイに載せる形式となっているのも変わらない。右側面には、電源キー、ボリュームキー、カメラ(シャッター)キーを備える。電源キーは認証センサーを兼ねており、画面のロック解除などで指紋認証を利用できる。
本体上面・下面の機能配置もZ5シリーズやX Performanceと同様だ。本体上面には集音マイクとイヤフォンマイクジャック、本体下面には受話マイクとMicro USB端子を備える。
Xperia Zシリーズと同様に、Xperia Xシリーズでも純正カバーが登場する。その中でも特に面白いのが「Style Cover Touch」だ。画面部が透過しており、開かなくても画面を見られるというフリップカバーだ。透過部はただ透けているだけではなく、タッチ操作も可能で、フリップを開かなくてもいろいろなことができてしまう、という触れ込みだ。他にも、透過していない「Style Cover Flip」や通常のカバータイプの「Style Cover」もラインアップする。Style Coverについては、本体と同系色のものと透明なものを用意している。これらのカバーは、X Performance用も発売する予定だ。
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