「NuAns NEO [Reloaded]」にじっくりと触れて分かったこと(前編)――カバーやカメラをチェック(2/3 ページ)
トリニティの「NuAns NEO [Reloaded]」が6月9日に発売された。2016年のWindows 10 Mobile版から約1年4カ月、待望のAndroid版だ。数日間試用する機会を得たので、実際に使って感じたことを述べたい。
コーナーの出っ張りがちょっと気になる
端末の持ち心地についても触れておこう。背面から側面にかけてなだらかなカーブを描いており、手に優しい。一方で気になるのがコーナーの角。ここがそぎ落とされていないため、握ると角が当たるのがちょっと気になる。デザインコンセプトから外れてしまうのだろうが、コーナーも丸い方が個人的にはうれしい。他のスマートフォンなら、同じように角がそがれていなくても、角が丸いカバーを装着すれば、この問題を解消できるが、NuAns NEO [Reloaded]では「+αでカバーを付ける」という発想がないため、元の形状とずっと付き合わなければいけない。
厚さが11mmというのも、最近のスマホでは分厚い方だ。例えば「iPhone 7」は厚さ7.1mm、「ZenFone 3」は厚さ7.69mmで、厚さは7mm前後のモデルが多い。ある程度厚さがある方がホールドしやすいのも事実だが、胸ポケットやズボンのポケットに入れるときに、ちょっとかさばる感じはある。
ディスプレイは5.2型で本体幅は約74.2mm。個人的には片手でも操作しやすいサイズ感だと思う。さすがに端から端まで親指を動かすのは難しいが、ブラウジングやSNS・コミック閲覧などは問題ない。文字入力については、プリセットされている「Google日本語入力」を片手モードにすれば、左寄せか右寄せができるので便利だ。
指紋センサーの認識はスムーズ
スリープ状態から復帰させるのは、指紋センサーを使うのが手っ取り早い。ディスプレイ下部の指紋センサーを軽く触れるだけで画面が点灯してロックも解除される。認証スピードについて、トリニティは「最速0.3秒」と説明している。さすがにそこまで速いとは感じないが、失敗することはなく、スムーズに解除できる。正確にカウントしたわけではないが、失敗しても10回に1回程度という感覚だ。
細かいところだが、側面の電源キーが真ん中付近にあるのもありがたい。電源キーが側面の上近くにあると、持ち手を少し動かさないと押しづらいが、真ん中なら持ったまますぐに押せる。左手で持つときは左中指を、右手で持つときは右親指で簡単に押せる。ちょっと通知を見たいとき、画面をオフにしたいときに快適だと感じている。
指紋センサーはホームボタンとしても利用でき、アプリの利用中にタップすると、ホーム画面に戻る。ボタンといっても押し込むタイプではなく、センサーキーとして使う形。欲を言えば、下のナビゲーションキーを消して、HuaweiのP10/P10 Plusのように、ホームボタン(指紋センサー)から戻る、タスク呼び出しの操作をできるようにしてもよかったと思う。
他に、本体を持ち上げると自動で画面が点灯する設定もあるが、これは筆者の持ち方が悪かいのか、感度はいまいちで、自動点灯しないことの方が多かった。
UIは素のAndroid
ホームのUI(ユーザーインタフェース)は、いわゆる“素のAndroid”のままで、カスタマイズは施されていない。プリインアプリはGoogle純正のものが大半で、余計なアプリが入っていないのは好感を持てる。
一方、独自アプリとして、おサイフケータイのサービスをまとめた「おサイフケータイ」アプリを用意している。ここから「楽天Edy」や「モバイルSuica」など、各種サービスのアプリダウンロードページに飛べる。そもそもどんなサービスがあるのか分からないおサイフケータイ初心者にとってはうれしい配慮だ。
プリインアプリが必要最低限なのはストレージを無駄に圧迫しなくて良いのだが、個人的に気になったのが、撮影した写真や動画を閲覧する「ギャラリー」アプリがないこと。その代替アプリとして「Google フォト」がプリインされているが、撮影した写真を見るには「アルバム」タブにアクセスしないといけない。ここのアルバムタブには静止画と動画がまとめて保存されるなど、一覧性はあまりよくない。細かい話だが「アルバム」タブを一度タップする手間があるし、スマホに慣れていない人にはちょっと分かりづらいようにも思える。
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