「NuAns NEO [Reloaded]」にじっくりと触れて分かったこと(前編)――カバーやカメラをチェック(3/3 ページ)
トリニティの「NuAns NEO [Reloaded]」が6月9日に発売された。2016年のWindows 10 Mobile版から約1年4カ月、待望のAndroid版だ。数日間試用する機会を得たので、実際に使って感じたことを述べたい。
「無音」で撮れるカメラ、他にも独特の味付けが
カメラには独自のカスタマイズが加えられている。
※今回の記事で試用している端末は試作機で、カメラが最終版ではないため、実際の製品では画質が改善されている可能性があることを留意いただきたい。
まず、日本のスマホでは珍しく、シャッター音をオフにできる。カメラの設定からシャッター音を「オフ」にすれば、マナーモードでなくてもシャッター音はオフになる他、マナーモードにすると、シャッター音の設定が「オン」でもシャッター音は鳴らない。飲食店で食事の写真を撮るときや、公共の場でちょっとメモ代わりに写真を撮りたいときなどに、シャッター音がカシャッと鳴るのは何とも気まずい。もちろん悪用厳禁だが、さまざまな場面で写真を撮る上ではうれしい設定だ。
静止画撮影には「Simpleモード」と「Expertモード」という2つのモードが用意されている。Simpleモードは最小限の設定に抑えられているが、Expertモードに変更すると、ISO感度、ホワイトバランス、AE設定、連写、サチュレーション、コントラスト、シャープネスなど細かな設定が可能になる。ただ、これら2つのモードの違いがアイコンからは分かりにくいので(よく見ると、Expertモードのカメラアイコンにはボタンが見えるが)、アイコン+文字などで分かりやすく識別できるようにしてほしかった。
アウトカメラはソニー製の1300万画素CMOSセンサーを搭載。像面位相差AFとコントラストAFに対応しているため、ピント合わせのスピードが速く、スムーズに撮影を続けられる。
タッチAFを活用し、iPhoneのようにピントを合わせた場所に応じて明るさが自動で調整される。例えば明るい場所をタップすると全体的に暗く、暗い場所をタップすると全体的に明るくなる。上下にスワイプすると、手動で明るさ(露出)を調整できる。何枚か料理の写真を撮影してみたが、室内だとやや暗い写りになることが多かった。
ピンチアウトの操作でズームが可能。さらに、画面下から上スワイプで表れるバーから、ピントを合わせる範囲を手動で調節できる「マニュアルフォーカス」が可能。バーを左にするほど至近距離の被写体にピントが合って背景がボケるので、被写体を目立たせたいときに最適だ。逆に、右側にバーをずらすと被写体と背景全体にピントが合うようになる。
露出補正とマニュアルフォーカスは、端末を横位置にしても、表示が縦位置のまま変わらず使いづらい。ここは今後のアップデートで改善してほしい。
暗所でも何枚か撮影してみた。まずまず明るく撮れてはいるが、手ブレ補正(電子式と光学式どちらも)に対応しないため、少しブレている印象。また、ノイズを目立たなく処理しようとして、ディテールがつぶれてしまっていることが多い。暗所での画質はもう少し頑張ってほしいと思った。
最近、多くのスマホではやりの美白モードもアウトカメラとインカメラで用意しており、そのレベルを3段階から選べるほか、「ソフトフォーカス」と「美白」の程度もバーから調節できる。インカメラもソニー製のセンサーで、800万画素だ。
後編ではバッテリーの持ち、通信関連、防水性能について触れる。
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