日本で「Moto Modsディベロッパー・プログラム」開始 FeliCa対応Modsにも期待
「Moto Modsディベロッパー・プログラム」が日本でも提供される。Motorolaスマホ向け拡張モジュール「Moto Mods」の開発をモトローラ・モビリティ・ジャパンが支援する。日本ならではのModsが登場するかも?
モトローラ・モビリティ・ジャパンは6月20日、「Moto Modsディベロッパー・プログラム」を日本で提供することを発表した。
Moto Modsは、Motorolaのスマートフォンに取り付けられる外付けのモジュールで、バッテリーやカメラなどの機能を拡張できる。Moto Modsディベロッパー・プログラムは、このMoto Modsをサードパーティーや一般ユーザーが開発できるよう支援する取り組み。Webサイト上に技術資料を公開し、Android SDKやレファレンスデザインを含む開発キットも提供。部品調達やビジネス面でも支援する。
これまでは米国や中国などの海外で提供していたが、ここに日本も加わった。米ニューヨークでは開発者が25時間以内にMoto Modsのプロトタイプを制作するハッカソンも実施した。日本でも、2017年9月2日に大阪のThe DECK(ザ・デッキ)にて、アイデアソンを実施する予定。
モトローラ・モビリティ・USAでMoto Modsエコシステムを担当するクリスチャン・フラワーズ氏は、「タッチパネルやクラウドが台頭してから、携帯のデザインはそれほど大きな進展がなかったが、追加でいろいろなものを載せられるModsがその答えになると思う。しかしわれわれが全てのアイデアを持っているとは思わない。個人的に興味を持っているのが開発者コミュニティー。どんなレベルでも、簡単に(Mods開発を)スタートできる方法を提供する。小規模な会社でも、興味深いアイデアを実現できるようなお手伝いをしたい」とコミュニティーの狙いを話す。
フラワーズ氏は、日本ならではのMoto Modsの一例として「モバイル決済」を挙げる。MotorolaのスマートフォンにはFeliCaチップが搭載されておらず、いわゆる「おサイフケータイ」は利用できないが、FeliCa対応のMoto Modsが開発されれば、「Moto Z2 Play」や「Moto Z」などの対応スマートフォンに装着して、おサイフケータイが利用可能になる。他にはワンセグ/フルセグチューナーを搭載したMoto Modsも日本ではあり得る。
SIMロックフリースマホも、素材、形、機能、価格帯などは似通ったものが多く、差別化が出しにくくなっているが、容易に機能を追加できるMoto ModsはMotorolaならではの取り組み。異なる機種でも互換性を持たせているため、Motorolaのスマホを長く使う動機にもつながる。
一方でFeliCaやワンセグ対応のMoto Modsは、既にアイデアレベルでは存在する話なので、モトローラ・モビリティ・ジャパン主導でも開発を進めてほしいとも思う。ともあれ、日本ならではのModsが生まれることに期待したい。
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