MM総研の国内MVNO市場調査 独自サービス型SIM契約数が1202.7万回線に
MM総研が2018年9月末時点におけるMVNO市場の実績値を発表した。独自サービス型SIMの回線契約数は1202.7万回線と前年比28.7%増を記録し、携帯電話契約数に占める比率は7.0%に増加。事業者シェアは楽天が15.6%(187.2万回線)と2018年3月末に続き1位となった。
MM総研は12月26日、国内MVNO市場の2018年9月末時点における実績データを発表した。
独自サービス型SIMの回線契約数は1202.7万回線を記録し、2017年9月末時点の934.4万回線から28.7%増加。1億7167.0万回線の携帯電話契約数に占める構成比は7.0%と2017年9月末の5.7%から1.3ポイント増加した。2016年9月末から2017年9月末は1.6ポイント増と成長率は鈍化しており、主な要因は大手キャリアのMVNO対抗プラン「docomo with」「auピタットプラン」、ソフトバンクの「動画SNS放題」などが好調であることが考えられる。
事業者シェアは楽天モバイルなどを提供する楽天が15.6%(187.2万回線)で、2018年3月末に続き1位。混雑時間帯を除き、高速通信容量を使い切った後も最大1Mbpsの通信速度が出る新プラン「スーパーホーダイ」を中心に契約数を伸ばしている。
2位はIIJmio・BIC SIMなどを提供するインターネットイニシアティブの13.2%(158.5万回線)、3位はUQ mobileを提供するUQコミュニケーションズで11.3%(135.4万回線)、OCNモバイルONEなどを提供するNTTコミュニケーションズが10.5%(126.5万回線)、mineoを提供するケイ・オプティコムが9.0%(108.7万回線)、BIGLOBE SIMなどを提供するビッグローブの4.6%(55.5万回線)となる。
同社では独自サービス型SIM市場が2023年3月末時点に2420万回線へ達すると予測。個人向けの用途としての成長スピードは鈍化するものの、2019年度以降はIoT向けの需要拡大に伴い2023年3月末時点のIoT向け回線比率は30%超に達すると見込む。
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