まだまだ続く「ahamo(アハモ)」の余波/携帯電話料金はどう示すべきなのか?:Mobile Weekly Top10
NTTドコモの新料金プラン「ahamo(アハモ)」の余波がまだ続いています。悪くない発表だったはずのauの新料金プランの発表が「炎上」してしまったのも、ある意味でahamoの余波ですが、ドコモを含む大手キャリアが取ってきた「宣伝手法」がついに怒りを買ってしまったという側面もあります。
ITmedia Mobile Weekly Access Top10
2020年12月7日〜2020年12月13日
- ドコモが1GBの「ギガプラン上限設定オプション」を提供 月額1980円〜を超過せず
- auの新料金プランはなぜ炎上したのか? 料金は他社と同水準も、不誠実な打ち出し方が問題
- ソフトバンク、Y!mobileへの乗り換え手数料を撤廃 2021年春から
- auからUQ mobileへの各種手数料も撤廃 2021年2月以降
- 最大10万円当選や20%還元など大型キャンペーンが続出 スマホ決済12月のキャンペーンまとめ
- Xiaomiなら、約5万円でSnapdragon 865+1億画素カメラ搭載スマホが手に入る
- ドコモの「ahamo(アハモ)」、気を付けるべき点は?
- ドコモの激安「ahamo」で携帯業界に激震も、“料金プラン”扱いには疑問
- どんどん増えるauの「データMAXプラン 5G」シリーズ バンドルのアラカルト化をしない理由は?
- ドコモの「ahamo(アハモ)」はどう? 料金の示し方はこれでいいの? ――KDDI東海林副社長との一問一答
ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、その上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2020年12月7日から2020年12月13日までの1週間について集計し、まとめました。
前回のランキングに引き続き、今回もNTTドコモの「ahamo(アハモ)」がランキングに影響しています。アクセス数の1位は、ahamoに次いでドコモがリリースした「ギガプラン上限オプション」について伝えた記事で、ahamoに影響されたとされる他キャリアの動向を伝える記事もトップ10入りしています。
ギガプラン上限オプションは、「5Gギガライト」「ギガライト」の料金を「ステップ1」(月間1GBまで税別1980円)で自動的に止めてくれるというもので、無料で利用できます。今後予定している両プランの見直しの“先手”を打って発表されたものと思われますが、「とにかく容量を使わないから安く済ませたい」という人には利便性の高いオプションといえます。
今回のランキングでは、au(KDDIと沖縄セルラー電話)が発表した「Amazonプライム」とのバンドルプランに関する記事が3つトップ10入りしました。
このプラン自体はAmazonプライムを既に利用している人、あるいはこれから利用しようとしている人には一定のメリットがあるものです。とりわけ、「データMAX 5G Netflixパック」と「データMAX 5G ALL STARパック」については追加料金なしでAmazonプライムが付帯するようになるため、利用しない手はありません(プラン変更は必要です)。
しかし、ドコモがインパクトの強い発表をした後に発表会を開催することになってしまった上に、発表会の際にアピールされた料金が「適用可能な割引を最大限適用した場合の、契約翌月から6カ月間」のもので割引前の料金が一切示されなかったことから「炎上」することになってしまいました。
auに限らず、ドコモやソフトバンクも発表会では「適用できる割引を最大限適用した場合の、一定期間における料金」をアピールしています。このアピールの仕方には「適用できる割引が誰でも適用できるとは限らない」「本来の価格が不明瞭」という問題があり、特に後者が問題です。
TVの通販番組を見ていると、最初に割引前の価格を出した上で、その後割引を積み重ねていって「何と、○円です!」と最後に割引後の価格を提示するパターンが一般的です。これならおトク感を一層得やすい上、(一応は)本来の価格も示されるので誠実といえます。
今の大手キャリアの宣伝では、全員がこうなるとは限らない料金を前面に出して、本来の料金はよく分からないようになっています。その価格を期待してWebサイトを見たりショップに行った結果、その値段にはならないときの“ガッカリ感”は半端ないでしょう。
一番マスに訴求できるTVCMを考えると、15秒以内に「割引を積み上げる宣伝」をするのは難しいかもしれません。しかし、大手キャリアは今回の「炎上」を機に、消費者に訴求する方法について再考すべきです。
今後、ドコモは「(5G)ギガホ」「(5G)ギガライト」の見直しを発表する予定です。まさか、「全員がこうなるとは限らない料金」だけをアピールするなんてことはないですよね……?
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