OPPO「Find X5 Pro」はiPhoneやGalaxy対抗のハイスペックカメラフォン:山根康宏の海外モバイル探訪記
OPPOが2022年2月に発表したフラグシップモデル「Find X5 Pro」は、同社開発の独自チップセットを搭載したスマホだ。高解像度のセンサーを搭載した「カメラフォン」として、他国大手とも互角に戦える製品となっている。
OPPOのFind Xシリーズは同社のフラグシップモデルであり、またカメラ性能を大幅に強化した製品です。2022年2月24日に発表された最新モデルの「Find X5 Pro」は、同社開発の独自プロセッサを搭載しています。
毎年2月下旬はスペイン・バルセロナで開催される「MWC Barcelona」へ行くのが筆者の習わしでしたが、2022年は渡航を断念。現地取材を行っている友人のITジャーナリスト、富永彩乃氏(@AyanoTDO)にお願いしてスペインでのスマートフォン販売事情を視察してもらいました。バルセロナの街中を歩くと、OPPOのユーザーをよく見かけるとのこと。筆者が最後にバルセロナを訪問したのは2年前で、MWC 2020が事前に中止になったときでした。そのときOPPOは「Find X2」シリーズを発表予定で、バルセロナの街中には巨大広告を出していました。それから2年でかなりメジャーな存在になったようです。
その後、OPPOは「顕微鏡カメラ」を搭載した「Find X3」シリーズを2021年に出し、2022年は「4」の数字を飛ばして「Find X5」シリーズを発表。Find X5 Proは最上位モデルでSnapdragon 8 Gen 1を搭載、ディスプレイは6.7型で120Hz駆動、10ビットカラー表示対応となかなかの高性能。インカメラはパンチホール式で3200万画素です。
今回大きく強化されたのはカメラ。OPPOが開発したイメージングプロセッサ「MariSillicon X」は独自に画像を処理するISPと、AI機能を強化するNPUが搭載されています。暗所での画像処理や4K動画処理などを高速で行い、カメラ体験が大きく向上。さらにハッセルブラッドと提携しています。メインの5000万画素カメラは光学式手ブレ補正対応、超広角カメラも5000万画素を搭載、そして1300万画素のポートレート・2倍望遠。カメラ台座周りのデザインはFind X3シリーズ同様、背面から滑らかな曲線でつながっています。
セラミック素材のボディーはホワイトとブラックの2色構成。バッテリーは5000mAhでOPPO独自の高速充電技術「SUPER VOOC」により80W充電が可能。12分で50%の充電ができます。また、ワイヤレス充電「AIRVOOC」により、50Wの無線充電も可能。どちらも専用のACアダプターとUSBケーブル(いずれも本体付属)、ワイヤレス充電台(別売)が必要です。
OPPOといえば、Findシリーズが主力モデルでしたが、このFind X5 Proは「ハイスペック高性能カメラフォン」として、サムスンやAppleと堂々と互角に戦える製品に仕上がっています。欧州での価格は1299ユーロ(約17万円)とかなり強気ですが、価格に見合った性能と品質を備えているといえるでしょう。なお50Wワイヤレス充電台の価格は79ユーロ(約1万円)とのこと。
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