クレカやデビットカードで増えてる謎の“波マーク” 一体ナニモノ?(2/2 ページ)
クレジットカードやデビットカードに「波マーク」が付いたものが増えていることにお気付きでしょうか。この「波マーク」は一体何を意味するのでしょうか。そして、スマートフォンと関係があるそうなのですが、どういうことなのでしょうか……?
スマホでもタッチ決済は使える!
タッチ決済は、NFC Type-A/Bに対応する携帯電話端末(スマートフォン)でも利用できます。ただし、スマホのプラットフォームによって対応状況が異なります。
Apple Pay(iPhone/Apple Watch)
「Apple Pay」に対応するiPhoneとApple Watchでは、Apple Payへの登録が可能なカード会社が発行する以下のブランドのカードを登録するとタッチ決済を利用できます(対象外のカードもあります)。
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
タッチ決済を利用できる場合、画面上のバーチャルカードの券面に上記のブランドロゴが表示されます(※3)。ブランドマークが出てこない場合は、カード会社側の対応を待ちましょう。
使い方は、Apple PayでiDやQUICPay/QUICPay+を利用する場合と同様です。
(※3)American Expressブランドのカードの場合、券面デザインによってはブランドロゴが出ない場合があります
MastercardブランドのカードとJCBブランドのカードの場合、Apple Payに登録できるカードなら各ブランドのタッチ決済も利用できます(左側のイオンカードのバーチャルカードにはリップルマークもありますが、リップルマークがない場合でもタッチ決済に対応します)
Androidスマホ
Androidスマホでは、NFC Type-A/Bをタッチ決済に利用できる端末を使えばタッチ決済を利用できます。モバイルFeliCaチップを搭載する「おサイフケータイ」でなくても構いません。なお、現行のおサイフケータイはタッチ決済にも対応可能な設計となっています。
ただし、端末に加えてバーチャルカードを登録するためのアプリが必要です。日本では、Googleの決済サービス「Google Pay」と、楽天ペイメントの「楽天ペイ」を使ってタッチ決済をセットアップできます。
【Google Payを使う場合】
Google Payアプリを介してタッチ決済を使う場合は、Google Payの支払い用カードとして以下の会社が発行するカードを登録してください。
- クレジットカード
- 三井住友カード(Visaブランドのみ、※2)
- エポスカード
- デビットカード/プリペイドカード
- ソニー銀行
- PayPay銀行
- 北國銀行
- 三菱UFJ銀行(Visaブランドのみ)
- りそな銀行
- Revolut
- 関西みらい銀行
- 埼玉りそな銀行
- LINE Pay(Visaブランドのみ、※2)
- 千葉銀行
- 住信SBIネット銀行(Mastercardブランドのみ)
(※2)Google Payアプリに加えて、カード発行会社が提供するアプリも必要です(Google Payアプリ単体ではタッチ決済をセットアップできません)
別のアプリが必要なものを除き、既に対応カードを登録してある場合はGoogle Payアプリの「支払い」タブの当該カードの項目にある「非接触決済用に設定」をタップすればセットアップできます。対応カードを新規登録する場合は、登録プロセスでタッチ決済を設定可能です。
Google Payアプリでタッチ決済をセットアップできるカード発行会社(ただし、三井住友カードのクレジットカードは「Vpassアプリ」、LINE PayのVisaプリペイドカードは「LINEアプリ」も必要です)
【楽天ペイアプリを使う場合】
楽天ペイアプリで使う場合は、楽天ペイの支払方法としてVisaブランド、またはMastercardブランドの「楽天カード」を登録しておく必要があります。記事執筆時点では、他ブランド(JCB/American Express)の楽天カードでは利用できません。
Androidスマホでタッチ決済を使いたい場合、Visa/Mastercardブランドの楽天カードを登録した後、楽天ペイアプリのトップ画面にあるリップルマークをタップすればセットアップできます。
同時に有効化できるタッチ決済は“1つ”!
Androidスマホにおけるタッチ決済は、同時に1つのみ有効化できます。端末設定の「非接触型決済」で「デフォルトの決済アプリ」に指定されたアプリでは、スマホの画面を点灯すれば画面ロックを解除しなくてもタッチ決済を利用できます(※3)。1つのサービスで複数のカードをセットアップできるGoogle Payアプリの場合は、タッチ決済の「メインカード」に指定したカードが優先されます。
もしも「タッチ決済をするカードを都度変更したい!」という場合は、端末設定の非接触型決済にある「デフォルトの決済アプリを使用する」の設定を「別の決済アプリが起動されている場合を除く」に変更してください。変更すると、タッチ決済アプリを起動している間のみ、当該アプリで設定したタッチ決済が利用可能です。
(※3)画面ロックを解除しない場合、決済金額に一定の制限が掛かります(日本では原則として1回当たり1万円以下に制限されます)。うまく決済できない場合は、画面ロックを解除して再試行してください
タッチ決済が使える場所は、少しずつですが増加傾向にあります。とりわけ、主要なコンビニエンスストアではタッチ決済を確実に使えるようになっています。
もしも対応するカードやスマホがあったら、ぜひ試しに使ってみてください。
関連記事
- 楽天ペイメントがタッチ決済を“クレカとスマホ”の両軸で攻める理由
楽天ペイメントが「楽天ペイ メディア向けセミナー」開催。同社がタッチ決済と楽天ペイの現状を解説した。タッチ決済市場に楽天ペイメントはどう踏み込むのか……? - Android版「楽天ペイ」がVisa/Mastercardブランドのタッチ決済に対応 同一ブランドの「楽天カード」が必要
Android版楽天ペイアプリの決済方法に「タッチ決済」が加わる。利用するには、NFC Type A/B対応のAndroidスマホ、バージョン8.0.0以上のアプリとVisa/Mastercardブランドの楽天カードが必要となる。 - 日本で“クレカのタッチ決済で乗車”は定着するか メリットと課題を整理する
三井住友カードの決済プラットフォーム「stera」を公共交通機関向けに提供した「stera transit」。クレジットカードをリーダーにタッチして電車やバスなどに乗り、さらにタッチして降りる、といった従来通りの手順で交通機関を利用できるようになる。Suicaではタッチから0.2秒以内に処理が完結することが必要とされているが、stera transitも高速処理の工夫を施している。 - エポスカードが「Google Pay」に対応 NFC対応のAndroidスマホで「Visaのタッチ決済」が可能に
エポスカードがGoogle Payを介した「Visaのタッチ決済(NFCコンタクトレス決済)」に対応した。Apple Payとは異なり、現時点では「QUICPay+」は利用できないものの、カードを取り出さなくてもAndroidスマホさえあればタッチ決済を行えるようになる。 - 南海電鉄などの「Visaのタッチ決済」乗車実験に泉北高速鉄道線も参加 4月25日から全駅で対応
南海電鉄などが鉄道/索道線やフェリーで行っている「Visaのタッチ決済」による乗車の実証実験に、4月25日から泉北高速鉄道が加わることになった。5月からは、南海電鉄でも実証実験の対象駅が5駅増える。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.