「Xperia 1 VII」のカメラやオーディオを速攻レビュー Xperia 1 VIとの違いを検証して分かった“進化”(2/4 ページ)
ソニーと国内キャリアが6月上旬以降に発売する「Xperia 1 VII」。Xperia 1 VII(開発中)の実機に触れる機会を得た。外観を中心に先代「Xperia 1 VI」から何が進化したのかをチェックした。
静止画撮影で大差はある? 昼間と夜間の都内で撮り比べ
さて、それぞれの倍率における静止画撮影では、大きな差が見られるのだろうか。昼間に都内へ出向き、2台で撮り比べてみた。0.7xの超広角カメラはゆがみを抑えてきれいな写真を撮影できる。どちらもこの倍率では、大きな差は出なかった。1x、2xと倍率を切り替えてもきれいに品質は担保されていた。広角カメラの4800万画素の中央をクロップし、1200万画素を記憶画素数するため、劣化を極力抑えられる。
しかし、3.5xではXperia 1 VIIの方がしっかりと手ブレ補正が効いていると実感できた。どちらもビルや看板の文字はディテールがハッキリとして視認できるレベルだが、Xperia 1 VIの作例は右側の電柱がブレてしまい、やや不鮮明な仕上がりになってしまった。
Xperiaの真骨頂といえるのは、Xperia 1 VIIとXperia 1 VIともに7.1xでも鮮明に撮影できることだ。他社製品ではハイエンドモデルでも最大5xの光学相当ズームをうたうものが多い中、Xperiaでは0.7xから7.1xまでは画質劣化がほぼなく品質の高い写真を撮影できる。
10xに切り替えるとデジタルズームになるため、昼間でも違いが見られた。Xperia 1 VIIでは手前の電線や奥にあるビルの看板まで分かる。空やビルの壁面に至るまで肉眼に近いXperia 1 VIIの仕上がりには驚いた。一方、Xperia 1 VIでは全体的に白くなり、電線もやや不鮮明になる。最大倍率の21.3xもほぼ同じ印象だ。
今度は、同じ場所で夜間の作例を撮り比べてみた。0.7xから2xにかけてはきれいに撮影できるが、違いが分かったのは3.5x以降だ。さすがのXperia 1 VIIでもこの倍率では手ブレ補正がやや緩くなった。Xperia 1 VIではさらに手ブレが目立ち、手前の木々が不鮮明になってしまった。
7.5xではXperia 1 VIIの方が看板の文字が鮮明になる。10x、21.3xと倍率を上げていくと、デジタルズームゆえに厳しい結果となった。とはいえ、Xperia 1 VIIは画質劣化があるものの、Xperia 1 VIよりは街灯や看板の文字が鮮明で、色味もより自然だ。ただ、21.3xで看板の文字を確認すると、Xperia 1 VIの方がやや鮮明になった。
とはいえ、日常生活で10xや21.3xを利用し、極端に遠くの被写体を撮影することはほとんどない。0.7x〜7.1xの光学域の方が活用しやすそうだ。特に、望遠レンズでのマクロ撮影を行える「テレマクロ」の機能は、Xperia 1 VIIでも健在で「撮影する楽しさ」がある。テレマクロで被写体との距離を数cmと保ちつつ、大きく撮れるため、花や昆虫に寄って撮りたい、という場合に役立つ。
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