レビュー特集:ビジネスで使えるICレコーダー(2/2 ページ)
一方、専用フォーマット代表として取り上げたソニーと松下電器産業の製品は、再生ソフトの充実ぶりが嬉しい。多段階のピッチコントロールやデジタルボイス処理(イコライザー)、A-B間リピートなど、ICレコーダー本体と同等か、それ以上の機能をPC上で実現できる。
プレーヤー操作をキーボードショートカットで行う機能も、作業の効率を高めてくれる。PC再生でも操作性には妥協したくない、あるいはレコーダー本体のスピーカーが貧弱だからPC用スピーカーで再生したいといった人は、専用フォーマットの製品を選ぶのが正解だろう。
また、取り上げた2つのソニー製品は、外見と機能の両面で自己主張の強い製品だった。「ICD-MX50」は大型の指向性マイク、デジカメ搭載の「ICD-CX50」は「ピクチャーブックマーク」機能が最大のウリだ。ハードウェアを明確に区別することで、さらに専門性を高めるのがソニーの戦略なのだろう(スリムな「ICD-SX35/45/55」シリーズもある)。
ちなみに「ICD-CX50」のデジカメ機能に関しては、編集部内でも賛否両論。「録音中に写真を撮る余裕などない」という声が多かったが、音声と画像をリンクして記録しておきたい場合など「ビデオカメラを持ち歩くより手軽」という意見も。また写真がブックマークになると、PCのディスプレイはもちろん、ICレコーダー本体の小さな液晶ディスプレイでもチェックすべきファイルや箇所が一目瞭然だ。多くの録音ファイルや画像を管理したい人にも適しているだろう。
一方、松下電器産業の「RR-US050」は、ソニーの2製品とは対照的に外観はシンプルながら(地味ともいう)、洗練された機能と専用ソフトを持っている。とくに記事中で取り上げた「メモ録機能」は、担当ライター氏の“イチオシ”だ。カタログでは分かりにくい部分だから、レビューをじっくりと読んでいただきたい。
なお、今回はオリンパス製品を汎用フォーマットの代表として取り上げているが、同社のラインアップにはDSSという専用フォーマットを使った製品や、WMAとDSSを両方使える「DM-30」などの製品もある。専用ソフト「DSS Player」で可変速再生やキーボードショートカットも利用できるほか、WMAの音楽を再生も聴ける。こちらも用途に合わせて検討したい。
最近は、ポータブルオーディオプレーヤーや携帯電話でも録音機能を搭載しているから、それで十分という人も多いだろう。しかし、音声録音に特化した専用機であるICレコーダーは、音質や操作性などいくつもの点で、プレーヤーの“オマケ機能”とは明らかに違う。各製品のレビューから、その違いを感じ取ってもらえたら幸いだ。
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