ソニーマーケティングが2月末に発売したICレコーダー「ICD-MX50」は、3つのマイクを搭載した多機能モデル。シチュエーションに合わせて、スイッチ一つで指向性マイクとステレオマイクを切り換えることができる。また、本体内蔵の256Mバイトメモリのほかに「メモリースティック デュオ」をサポート。機能性と拡張性を両立させた高級機を試用した。
ソニーのICレコーダーといえば、「ICD-SX35/55」のようにメタリックでスマートな外観で、いかにも「できるビジネスマンのツール」的なイメージを持っていたのだが、「ICD-MX50」はむしろ“武骨”だ。先端部に3つのマイクを詰め込んだためか横幅は広めで、本体サイズは、33.6(幅)×107.5(高さ)×16.9(奥行き)ミリとなっている。
しかし、大きなマイクは、いかにも「いい音で録りますぜ」と主張しているようで好感が持てるし、液晶画面も大きめ。個人的には、録音専用機としての機能美すら感じる。愛用していたMDレコーダーが水没して以来、ICレコーダーを物色していたこともあり、物欲が刺激される。
ちょっと首を傾げたのは、電源ボタンがないこと。同社によると「表示点灯のための消費電流は非常に小さく、電池の持続時間にはほとんど影響しない」というが、表示状態のまま鞄につっこんで出かける気にはなれない。停止中にホールド機能をオンにすれば表示は消えるから実害はないのだが、どうも家電的な使いやすさから離れてしまったような気もする。
マイク部は10ミリ径の高感度マイク3つを使用しており、指向性切り換えスイッチの「入/切」に合わせて録音に使うマイクが選択される。「切」の場合は、左右の単一指向性マイク2つが作動し、「入」の場合は、中央にある単一指向性マイクでマイクを向けた方向の声を集中的に録音する仕組みだ。たとえば講演会など、相手が一方向にいるときは指向性スイッチを「入」に、発言者の多い会議や音楽の録音などでは「切」にしておけばいい。
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