次世代DVDへの挑戦
1年で150本近いタイトルを投入する――Sony Pictures(3/4 ページ)
現在、われわが見ているハイビジョン放送は、すべて固定ビットレートのMPEG-2として映像が配信されている。これに対して光ディスクには、主に可変ビットレートでエンコードが行われる。
MPEG系の技術では、固定ビットレートの場合、シーンチェンジなどで大きく場面が転換する部分で画質が落ちやすく、一度落ちた画質も差分の情報が増えることで回復するといった振る舞いをすることが多い。また、さらにビットレートが落ちてくると四角い圧縮単位ごとのノイズが見えてくるという具合だ。
これが動画内容を分析してから可変ビットレートで収録すると、シーンチェンジで多くのビットを使い、MPEGの効率が良くなる。また似たテクスチャが連続し始めるとビットレートを抑えるという効率の良いビット配分が行える。
くわえて同氏が強調したのがMPEG-2の圧縮技術そのものの進化だ。「MPEG-2は発明されて10年以上が経過し、画質を向上させる手法が確立している。またH.264よりも圧縮時の負担が少ないため、自動的に最適化しながらリアルタイムの圧縮を行う余裕もある。このところのエンコーダーの進化により、平均18Mbps、ピーク30Mbps(メディア転送レートでのピーク値)でも、見た目にはロスレスに近い」(エクランド氏)。
では実際にその映像を見せようといわれ、左半分がベースバンド(非圧縮)映像、右半分が18MbpsのMPEG-2映像というシチュエーションで「ロック・ユー!」という映画を見せてもらった。
冒頭、主人公が初めて騎士同士が競技に挑むシーン。多くの観客と背景の木々など、高周波数成分が多い場面、あるいはシーンチェンジの頻繁なところなども含まれていたが、エクランド氏が主張するようにさほど歪み感がない。厳密にいえば、木目など細かい模様が入るところにノイズが見えることもあるが、ほぼ不満ない映像になっているのに驚いた。
“驚いた”というのは、CESでデモしていた同じSPEの40Mbps映像と比べてもクリーンな絵が出ていたからだ。CESでは評価の低かったソニーのMPEG-2映像だが、もしここでのデモぐらいの画質があれば、あまり批判されることもなかっただろう。また、同じくSPEが作成したBDのテストオーサリングデータを同時期に見たのだが、そちらは決して褒められる画質ではなかった。
スプリット映像の場合、圧縮した映像をデコードし、ベースバンドに直してから映像を並べて収録しているため、ビットレートをその場で確認するまではできない。このため、実は今でも半信半疑なところはあるのだが、北米で4月に発売されれば、そのもやもやの答えも出ることだろう。
499ドルプレーヤーはー脅威ではない
さて消費者としては、BDのパッケージソフトが果たしてどの程度の価格で発売されるのかも気になるところだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
6
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
7
早すぎる 「めっちゃカメレオン」Switch 2版、即日10万本突破
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
10
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR