ひろゆき氏「市民メディアはマスコミに勝てない」(1/2 ページ)
「市民記者」によるネット新聞がここ最近、脚光を浴びている。新聞社などの報道機関に所属する職業記者と異なり、広く一般から募った記者が執筆した記事を掲載するスタイルが特徴で、「JANJAN」や「livedoor PJニュース」などが存在感を高めており、韓国の市民記者新聞「Ohmynews」も日本進出を決めた。
一方で、簡単に記事を公開できるブログの普及が進み、国内最大規模の匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch)も健在だ。あえて「市民記者」をうたわなくても、誰でも手軽に情報発信する環境は整った。実際にブログを活用して活動するジャーナリストも登場してきている(関連記事参照)。
ブログ時代の「市民メディア」の役割とは――このほど都内で開かれたJANJAN市民記者交流会で、編集委員や市民記者が議論を交わした。ひろゆき氏こと2ちゃんねる管理人・西村博之さんも遅れて参加。「市民記者は構造的にマスコミに勝てない」「ブログや2chのリンク集で十分」などと率直に語り、JANJANの市民記者や編集者に衝撃を与えた。
JANJANは2002年にスタートしたネット新聞。マスメディアのフィルターを通した二次的な情報ではなく、事件の当事者自らが発言するメディアを目指してきた。
記者登録すれば、誰でも実名かペンネームで記事を書ける。記事は編集部で編集し、事実確認や文章の校正などを行ってから掲載する。原稿料は支払っていない。
現在の月間ページビュー(PV)は約400万。登録記者数は約3000人で、編集委員は24人。収益は広告でまかなっているという。
編集委員の須田春海さんは「ブログが出てきて個人が自分でメディアを持ち、Google検索で欲しい情報も得られる今、我々は何をすればいいのか」と問題を提起する。投稿記事を先にブログに公開する市民記者もおり、対応に苦慮しているという。
また、市民記者の投稿記事は、マスコミが流した情報に関連する二次的な情報が多く、当事者発信メディアになり切れていないことも悩みだ。
「市民メディアはマスコミに勝てない」
JANJANへのアドバイスを求められたひろゆき氏は、投稿に記者登録が必要なことや、編集者の手を入れて記事のクオリティを高めていることで、投稿へのハードルが高くなっていると指摘。当事者が参加しにくくなり、マスコミ的にならざるを得ないと話す。
「2chに当事者が多く、マスコミに少ないのは、単純に数の問題。ある新聞の記者が1000人いるとして、2chのユニークユーザーは1000万人。参加者が当事者である可能性は高くなる」(ひろゆき氏)
「JANJANがハードルの高さを存在価値とするなら、マスメディア側にいくしかない。しかしマスメディアには、取材費用をもらえ、毎日物を調べているだけでご飯を食べられる人がいる。市民メディアはそうではなく、兼業の人が多いから、市民メディアは構造的にマスメディアに勝てない。ならばやらないほうがいいと思う」(ひろゆき氏)
当事者が必ずしも情報発信したがらない、という問題もある。「例えば事故を起こした人は、わざわざネットに情報発信するより、慰謝料でおいしいもの食べた方がいい」(ひろゆき氏)
それでも当事者による発信メディアが必要なら、「2chやブログのリンク集でいい」とひろゆき氏は言う。「2chやブログが既にネット上にある。その中から編集者が面白い記事を適当にピックアップして載せればいい」(ひろゆき氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR