レビュー
小型軽量ボディに多機能を凝縮――ニコン「D80」(3/4 ページ)
見栄えを重視した鮮やかな発色
撮像素子には、APS-Cフィルムサイズの有効1020万画素CCDを搭載する。撮像素子のサイズや画素数はD200と同等だが、画像処理のシステムが異なり、画質の傾向にも違いがある。どちらかといえば素材性重視のD200に対して、D80では彩度やシャープネスが強調されていて、メリハリのある絵となる。
もちろんメニュー内の「仕上がり設定」を使って画質の傾向をカスタマイズできるが、今回の試用では主にデフォルトの「標準」を利用した。単に彩度を高めたというよりは、特に赤や緑が明るく描写されるなど、色ごとに作り込まれた絵作りという印象を受ける。また暗部が明るく再現される傾向がある。
個人的には、見栄えを重視した「標準」の画質傾向は非常に面白いと思うし、もっと使い込めば、より狙いに応じた画像を撮れると感じた。ただし、ややクセのある画質であり、同じシーンを他のカメラで撮ると、絵の雰囲気がかなり異なるケースもあった。
ちなみに「仕上がり設定」の「標準」は、階調補正や彩度、輪郭強調などが「標準」や「強」に固定されるのではなく、被写体に応じて自動調整が働く「オート」になる。つまりシーンごとにカメラが最適と判断した設定になるようだ。他のカメラと併用する場合や、後処理を前提に撮る場合には、画質をカスタマイズして撮ったほうがいいかもしれない。
トータルとしては、ファインダーや液晶が見やすく、AFなどのレスポンスが速く、ホールドバランスに優れたカメラとして不満点がほとんど見当たらない。標準の画質傾向については好みが分かれるが、これくらい個性がないと逆につまらない。高感度画質のレベルの高さや、画像編集機能、マイメニュー機能なども気に入った。
最新のデジタル一眼レフ機なのに、メカ的なゴミ除去機能に対応していない点は、私自身は特に気にならなかった。ただ一般ユーザーへのアピールとしては弱いかもしれない。私自身の個人的な要望は、それよりもむしろ、外装にもっと高級感を持たせて欲しいことだ。さらに連写モードがより速くなれば文句ナシだ。
もっとも、仮にそんなことを実現したらD200になってしまう。日進月歩で進化するデジカメは、クラスごとの差別化にメーカーも苦心しているんだなあ、と実感する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Anthropic、自己複製AIの「兆し」を指摘 55ドルのTVボックス15台で26Bモデルが稼働
-
2
フランスのスーパー数百店舗で冷蔵設備にサイバー攻撃 温度が最高50度に上昇し食品大量廃棄に
-
3
相次ぐ情報漏えいの一因に「A2B攻撃」 公開アプリを解析し裏側のサーバを狙う手口、NICTが公表
-
4
国産AI「Sarashina」が無料で試せるWebサイト、ソフトバンク子会社が公開 6つのAIモデルが呼び出せるAPIも
-
5
PayPay証券、障害で日本株・ETFが売買できず 14日の予約注文も受付止まる 復旧めど立たず
-
6
JR東・京急・東武など鉄道7社、「磁気乗車券」廃止へ 27年春から「QR乗車券」に
-
7
「銀のさら」など、最大650万件の個人情報漏えいの恐れ アプリ注文も停止中 委託先サーバがランサム被害に
-
8
AIが出力した「実在しない判例」を書籍に掲載→回収・絶版へ 琉球大教授が謝罪「研究者としてあるまじき失態」
-
9
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
10
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR