IE 7開発者が語る「IE 8」から「Ajax」まで(1/2 ページ)
Internet Explorer(IE)のバージョン7をリリースしたばかりのMicrosoftだが、IEのプラットフォームアーキテクトによると、同社は既にIE 8――もしくは「IE Next」?――に取り組んでいる。
米マサチューセッツ州ボストンで今週開催されたAjax Experienceカンファレンスで、MicrosoftのIEプラットフォーム担当プラットフォームアーキクト、クリス・ウィルソン氏は、「当チームは現在IE 8に懸命に取り組んでいる」とし、笑みを浮かべながら「『IE Next』と呼ぶべきかもしれないが」と言い添えた。
いずれにしろ、IEの次期バージョンでは、「ユーザーのセキュリティとプライバシー、Webアプリケーションプラットフォームの強化、最良のWebユーザー体験の提供を主要テーマとし、引き続き、互換性を開発信条とする」と同氏はAjax Experienceで行った2回の講演で述べた。
ウィルソン氏は、群衆の上を飛ぶ1匹の豚の絵を見せながら、「Microsoftは決してIEのスタンドアロンバージョンを出さない」との批判を皮肉った。「IE 7はリリースされ、豚は飛び立った」と同氏。
もっとも、今回のカンファレンスが掲げるAjax(Asynchronous JavaScript and XML)については、「IE 7ではかなり大きな機能調整を行った。それにより、Ajaxを使った開発作業が楽しめるようになる。もはや嫌な作業ではなくなる」とも。
ブラウザ言語の将来バージョンであるJavaScript 2に対するMicrosoftの展望について質問されたウィルソン氏は、人々がJavaScript 2のどの部分を重要視しているかにまだ耳を傾けたいとしながらも、「(Microsoftでは)再びJavaScriptに取り組んでいる。この技術は素晴らしいと思う。わたしたちはこれをなんとか社内で受け入れてもらうように努め、今では多くの人たちが取り組むまでになった。Microsoftでは珍しいケースだ」と語った。
ウィルソン氏は、IE 7のリリースから最初の4日間でダウンロード本数は300万本に達し、しかも「これには自動更新分は含まれていないのだ」と語った。またWindowsベースのWebシェアの90%はWindows XPであるため、IE 7の導入は急伸するだろうと同氏は予測した。
一方、Ajax Experienceで別の講演を行った、MozillaのCTO(最高技術責任者)でJavaScriptのクリエイターでもあるブレンダン・アイヒ氏は、MozillaがオープンソースブラウザFirefox 2をリリースしてわずか22時間で200万件のダウンロードがあったと報告した。
IE 7は標準に準拠し、さまざまな問題がフィックスされているが、一部のIE 6対応ページが新バージョンで動作しない場合があるとして、ウィルソン氏はデベロッパーにページの修正を呼び掛けた。
「皆さんのページをIE 7でテストして欲しい。標準の改善は振る舞いの変更を意味する。エンドユーザーは動作しないページを好まない。皆さんのIEコンポーネントが確実にオプトインと保護モードに対応するようにしてほしい。思い切って新しい機能を使い、今すぐRSS化し、OpenSearchを使って検索を強化し、そしてぜひわたしたちにフィードバックして欲しい」(同氏)
IE 7ではWebデベロッパーを支援する多くの改善が加えられた、と同氏。Microsoftが最も重んじている対象の1つが「これで生計を立てている人々だ。当社は最も痛手の大きいバグをフィックスし、最もリクエストの多かった標準規格を付加した」と語った。
実際、今回Microsoftは、XMLHttpRequestのネイティブサポートなど、これまでIEとWorld Wide Web Consortium(W3C)間に存在した幾つかの非互換性をフィックスしている。
Ajaxに関連する問題の解決策として、MicrosoftはJavaScriptガベージコレクションのパフォーマンスを強化するとともに、一部の主要なメモリリークと、GZIPファイルのキャッシングをフィックスした。このほかにも、パーサーバグ、JScriptエンジン内のメモリリーク、オーバーフロービヘイビアバグなど200以上のCSSおよびレイアウトバグをフィックスしたとウィルソン氏は語った。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
5
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
6
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
7
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR