Googleがパケットをのぞき見ている?
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このコラムは、8月21日(原文掲載日)に掲載したものに幾つかの追加・訂正を行ったバージョンだ。この件に関するわたしの情報筋は、Googleは同社のコンテンツネットワーク上での行動ターゲティングを許していることを認めたと主張しているが、Googleは行動ターゲティング広告強化を狙ったディープパケットインスぺクション(DPI)の実施を言明しているわけではないという。
米下院エネルギー商務委員会は8月1日、Googleをはじめとする数社にオンライン広告事業に関する質問状を送った。
その質問の1つは以下の通り。「貴社は顧客のネット検索やWeb閲覧などに基づいてインターネット広告を調整または調整を促進したことがあるか」。つまり、Googleはオンライン広告を強化するために行動ターゲティングを行っているか、ということだ。
Googleはこの質問状に対する8日の返答で、同社の当面の事業の焦点は行動ターゲティング広告ではなくコンテンツ連動型広告だが、顧客のプライバシーを保護しながら行動ターゲティングを行うことは可能だと信じていると述べている。
「当面の事業の焦点ではない」とは、はっきりした否定でもなければ肯定でもない。顧客のプライバシーを脅かすことなく行動ターゲティング広告を配信することが可能だと言い添えているのは、Googleが行動ターゲティングに対してオープンな姿勢であることを意味する。
実際、Googleは米下院エネルギー商務委員会にあてたその書簡で、行動ターゲティング広告を確実に信頼できるものにするために、自分たちは、ユーザーの行動または統計的プロフィールの収集を伴うようなオンライン広告について、自主規制原則を策定しようという取り組みを支援していると付け加えている。こうした取り組みには、米連邦取引委員会(FTC)によるものや、Network Advertising Initiativeによるものが含まれる。
実のところ、GoogleはNew York Timesに対し、同社がWebユーザーの直近の検索を追跡することで集めた情報を使う方法をテストしていることを認めている。これは、行動ターゲティングの下部要素となるだろう。
顧客のプライバシーについて警鐘を鳴らしているある情報筋は、Googleはこの書簡でもっと率直であるべきだと感じており、最近の動きはGoogleが行動ターゲティング広告に向かっていることを示すと指摘した。なぜだろうか。
この情報筋によると、Googleが5月に自社のコンテンツネットワークをサードパーティーの広告ネットワークに開放した際、幾つかの企業がGoogleのネットワーク上で行動ターゲティングを試したという。
この人物は、Googleが自社のネットワーク上での行動ターゲティングを大目に見ることで、実際にはGoogleが行動ターゲティングに携わっていることになるとしてGoogleと議論した。この人物は、Googleはそれを認めたとしている。
では何が問題なのか。この情報筋は、Googleはエネルギー商務委員会あての書簡にもそのことを明示するべきだったと言う。
わたしが問題視しているのはあの手紙(下院エネルギー商務委員会への書簡)だ。Googleは「DoubleClick、YouTube、Feedburnerで個人情報を収集している」と言ってもよかったはずだが、Googleの賢さはメッセージをコントロールし、増殖戦略をコントロールしている点にある。同社は極めて緩慢に、行動ターゲティングを実施していると認める方向に動いている。実際には行動ターゲティングを実施しているのだが、Googleはそれを認めることはできない。
この情報筋の見解は微妙な問題を提起している。Googleはあからさまには行動ターゲティング広告を行わないかもしれないが、同社のネットワークでほかの広告企業が行動ターゲティング広告を配信できるようにしているとしたらどうだろう。これはプライバシー擁護者を刺激するジレンマだ。
Googleは情報筋のコメントに関してコメントすることを拒否した。広報担当者はわたしに対し、委員会への書簡について触れ、同社の見解はその書簡の通りだと語った。
わたしは、Googleが公式に行動ターゲティング広告を実行するのは時間の問題だと考えている。同社はいつも製品について前もって発表しない。
確かに、委員会あてのGoogleの書簡には近いうちに実現する行動ターゲティング広告への布石のように読める部分がある。検索はGoogleの独占状態にあるが、MicrosoftとYahoo!も、キーワード、ビデオ、モバイル、ソーシャル広告を通じてWebユーザーにより合った広告を見せるため、新しい行動ターゲティング広告の手法を検討している。
わたしの情報筋は、Googleが来るべき行動ターゲティング広告に磨きをかけるためにディープパケットインスぺクション(DPI)を使ってユーザーのデータを収集しているとしても驚かないとも語った。この人物の論点はこうだ。Googleが非公式に行動ターゲティング広告を実践しているなら、同社がDPIの利用をテストしていないと確信できるだろうか?
DPIとは、コンピュータネットワークパケットのフィルタリングの一種で、データパケットのデータそのものと(または)そのヘッダを調査するものだ。一般にはウイルスやワームを検出するためにセキュリティ目的で用いられるが、インターネット上のデータマイニング目的で使われることもある。
Googleをはじめとする検索エンジンやISPが、ユーザーについてより詳しく知るためにDPIを利用していると考えるプライバシー擁護者がいる。そうした企業は、特にわれわれが何を検索するか、誰とかかわっているかのほか、われわれがオンラインで行っていることの多くを知ろうとしているという。確かに、委員会はこの懸念からGoogleらにDPIに関連した質問をしたのだ。
Googleは委員会に対し、これを否定した。誰かが証明できない限り、それが同社の見解だ。
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