Gmailのオフライン機能にはがっかり
先週、GoogleはついにGmailサービスのオフライン機能をリリースした。多くのユーザーがずっと待ち望んできたものだ。
プライベートでも仕事のやりとりでもGmailに頼る人がますます増える一方で、同サービスは飛行機の中などインターネットにつながらない、あるいは回線が貧弱な状況で使えるようになるまでは、本格的な選択肢にはならないと考えられていた。
だからオフラインサポートがGmail Labsでオプションとして提供されたとき、わたしはすぐさま自分のGmailアカウントでこれを有効にした。オフライン機能には満足なところもあるが、多くの点ではかなりがっかりしている。
実際のところ、Googleのサービスに関して言えばβという言葉はちょっとしたジョークだが(Gmailだってまだβを冠している)、このオフライン機能は確かに、α版ではないとしても、β版と考えるべきだ。試してみたところ、動作はするけれど非常に不安定であることが分かった。
わたしはオフラインサポートを設定するために、GmailアカウントのGmail Labsエリア(Gmailウィンドウの上部のフラスコアイコンをクリックすると表示される)でオフラインモードを有効にした。これでフラスコアイコンの隣にオフライン機能へのリンクが追加される。このリンクをクリックすると、Google Gearsのインストールを促すメッセージが表示される。奇妙なことに、Gearsをインストール済みのシステムで再度インストールを促されたこともあった。Gearsインストール後、Gmailをデスクトップ、スタートメニュー、クイックスタートアイコンに加えるかどうか尋ねるメッセージが表示された。
オフラインモードを有効にすると、GmailはオフラインのGearsキャッシュとメッセージと同期化するプロセスを実行する。Gmailアカウントの容量によっては、このプロセスにしばらくかかることがある。だが、プロセス実行中もGmailを利用することはできた。
Gmailにアクセスしている最中にネット接続が切れた場合、オフラインサポートは問題なく機能した。すべてが中断なく動き続け、新規メールを作成したり、既存メールを読むことができた。カレンダーとアドレス帳はオフラインモードでは利用できないが、面白いことに、「To」欄に名前を入力している最中にアドレス情報が表示された。
だが問題が起きたのは、ほとんどはインターネットに接続できない場所でGmailを立ち上げたときだった。「飛行機での利用」という重要な状況と同じケースだ。
6台のシステムでGmailのオフラインモードを有効にしたが、うち4台で、ネットにつながらない環境でGmailを起動することができなかった。わたしはオフラインサポートをインストールしたときにできたスタートアップアイコンを使った。これは実質的に、Gmailをスタンドアロン版としてブラウザから起動するものだが、うまくいかなかった。FirefoxとIEをオフラインモードで立ち上げ、mail.google.com/mailとgmail.comにアクセスしようとしてみたが、それも駄目だった。
ネットにつながらない環境でGmailがうまく起動したのは、MacでFirefoxを使った場合と、Windows Vistaに新たにFirefoxをインストールした場合だけだった。どちらのシステムでもオフラインサポートは問題なく機能し、ネットにつながらなくてもメールの作成やメッセージの閲覧ができた。
そのほかのWindowsシステムのうち2台はいろいろなテストに使ってきたもので、β版のブラウザも幾つか入っていたため、β版ブラウザが問題の原因だった可能性もある。しかし、残る2台のシステムはWindows XPとVistaをクリーンインストールしたものだった。Googleが提供するあらゆるトラブルシューティングの手段を使っても、これらのシステムをオフラインモードでフルに機能させることはできなかった。
面白かったのは、Google ChromeをインストールしていたシステムでGmailのオフラインモードを有効にしてデスクトップにアイコンを加えたとき、Chromeがデフォルトのブラウザとして使われたことだ。これはオフラインでは機能しなかった。GmailのオフラインモードのFAQを確認したところ、対応ブラウザリストにはIE 7、Firefox 2、Firefox 3しかなかった。GmailのオフラインサポートはまだChromeには対応していないようだ。
ほかにがっかりしたのは、カスタマイズができない点だ。オフラインキャッシュに割り当てる容量をユーザーが設定する方法はなく、Gmailは単にアカウントのメールの量とストレージがどう使われているかに基づいてキャッシュへの割り当てを設定する。
わたしが行ったテストでは一貫した結果が出なかったため、Gmailのオフライン機能を使いたいという人には、オフラインモードがネットにつながらない状況で機能するか確かめることをお勧めする。飛行機に乗ってからオフラインアクセスができないのに気付く、なんてことにならないように。
GoogleがついにGmailのオフラインサポートを提供したことは喜ばしい。だが、本格的に使えるようになるまでにはもう少々手を加える必要がある。今の段階では、Zimbraの優れたオフラインサポートなど、ほかのWebメールのオフライン機能と比べるとかなり劣っている。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
4
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
7
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
8
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
9
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
10
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR