3万円台で買える、「イチオシ」デジカメ(1)
「デジカメらしさ」を味わえる8機種をチェックする(2/3 ページ)
「デジカメ」としての新提案
冒頭にも触れたが、この3万円台というこのクラスの最大の特徴は、デジタル一眼レフに対する“安価なデジタルカメラ”ではなく、“デジタルカメラとしての可能性”を模索する意欲的な製品が多くそろうことだ。
コンパクトデジカメは以前から「ワンボタンでの快適な撮影」を求め、顔認識や自動シーン認識などさまざまなソフトウェア処理による機能を積極的に取り込んできた。今回の8製品を見渡すと、そうしたソフト面での進化が特徴的な製品と、ハード面までも変更を加えた製品と、2つのアプローチがあることに気が付く。
前者の代表的な製品が「LUMIX DMC-FX40」。顔認識機能をさらに進化させ、「個人」を認識し、カメラが多く撮影しているひとを「大切なひと」として認証して自動的に登録、優先的にAE/AFを行う個人認証機能を搭載した。
「IXY DIGITAL 830IS」「サイバーショット DSC-T900」「COOLPIX S630」「μ-9000」も既存モデルからソフト面での強化が図られている。IXY DIGITAL 830ISは「シーン認識機能」、DSC-T900は顔の動きにあわせてISO感度やシャッタースピードを調整する「顔動き検出」、COOLPIX S630は笑顔を検出すると自動的に連写を行い目を閉じていないと判断した1コマのみを記録する「ぱっちり目モード」、μ-9000は顔検出によって顔を判別して肌をなめらかに、目を大きくする「ビューティーモード」など、さまざまな新機能を搭載する。
ハード面から大幅な進化を狙った製品の代表例が、「HIGH SPEED EXILIM EX-FC100」だ。高速読み出しの可能なCMOSセンサー「ハイスピードCMOS」を搭載することで、30枚/秒の超高速連写と最大1000fpsの高速動画撮影を可能としたほか、“シャッターを押す前の画像”までも記録・撮影できる「パスト連写」など、レンズ一体で設計を行うコンパクトデジカメならではの機能を楽しめる。
CX1も、7カ所の異なる合焦ポイントを自動で検出し、それぞれにピントをあわせて10コマ/秒のスピードで7枚の画像を撮影する「マルチターゲットAF」や、露出の異なる2枚の静止画を連続撮影し、それぞれの適正露出部分を合成することでダイナミックレンジを拡張する「ダイナミックレンジダブルショット」といった、CCDに比べて高速な画像の読み出しが可能なCMOSの利点を活用した機能を備える。
FinePix F200 EXRの撮像素子「スーパーCCDハニカムEXR」は、カラーフィルター上の画素を斜め方向に、同色の画素を2つ隣り合わせに配置し、その2画素を1単位として処理することでノイズの少ない高感度撮影を可能にしている。EX-FC100やCX1のような“飛び道具”的な効果は得られないが、低ノイズ/高感度やダイナミックレンジ、解像感の3つをそれぞれ重視した撮影モードを実装しており、既存製品では撮影できなかった写真を撮影できる。
最後に動画撮影機能について触れておこう。最近ではデジカメでのハイビジョン撮影対応が進んでおり、今回の8製品でも「DMC-FX40」「DSC-T900」「IXY DIGITAL 830IS」「EX-FC100」の4機種で1280×720ピクセルのハイビジョン動画を撮影できる(残りの4機種は最大640×480ピクセル)。ただ、「動画」を作品として撮影したいならば、今回は紹介していないが、1920×1080ピクセルのフルHD動画撮影可能な製品(キヤノン「PowerShot SX1 IS」など)を候補に含めた方がいいかもしれない。
しかし1280×720ピクセルのハイビジョンでも、ちょっとした動画を撮影して仲間内で楽しむには十分。動画共有サイトのハイビジョン対応が進み、今回ピックアップしたの中でもDSC-T900やIXY DIGITAL 830ISなど、高解像度の薄型テレビへHDMIで静止画と動画を映し出せるコンパクトデジカメも増加している。少しでも動画を撮ってみたいと考えるならば、ハイビジョン撮影対応は欠かせない要件といえるだろう。
次回からは今回取りあげた8機種について、作例を交えてチェックする。
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