人気の薄型テレビ3機種レビュー番外編
LEDバックライトでどう変わる? 東芝「55ZX8000」(3/3 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
ホームシアターファンも注目する高級モデルだけに、今回は自称「極小シアター」ルームに運び込み、その実力のほどを細やかにチェックした。部屋の明るさはあえて全暗にはしなかったものの、プロジェクターの映像でも過不足なく楽しめる程度にし、製品の実力を最大限に発揮するよう適宜画質調整を試みている。
BDレコーダーのパナソニック「DMR-BW800」を使い、録画コンテンツ、BDソフトなどひととおり見終わって感じたのが、液晶テレビとは思えない黒の深さだ。先にも言ったが、液晶パネルはその構造上、どうしても黒が浮いてしまう。特に暗い部屋だとそれが目立つ傾向にあるのだが、LEDバックライトを搭載する55ZX8000は、黒がちゃんと真っ黒に表示される。当たり前のことをさも大仰に言っているように思うかもしれないが、こういった映像はいままでプラズマでしかあり得なかったもの。いよいよ液晶もこの特徴を獲得したのかと、感慨深く思えてくる。
ただし最暗部の階調に関しては、やはり「おまかせ」モードでは大ざっぱすぎる。また暗い部屋での試聴のためか、液晶らしい絶対的な明るさはあまり発揮されてはおらず、柔らかだが少々ねむいともいえる映像表現になっている。そこでモードを「映画プロ」に変更し、バックライトの明るさを上げてみた。
するとたちまちこれらは解消。明暗ダイナミックレンジの広い、かつ最暗部の階調も細やかな映像へと変化した。しかしながら、今度は多少の黒浮きが発生してしまう。どうやら「おまかせ」では、LEDバックライトならではのメリットを最大限に感じ取れるよう、黒浮きを極力押さえ込んだセッティングとなっているようだ。表現の豊かさに関しては、バックライトを明るくした方が多少有利な面はあるが、どちらを選ぶかは悩むところだ。
それに対して、色の多彩さに関しては文句のないレベル。「チャーリーとチョコレート工場」工場内のシーンでは、緑も赤も、悪目立ちせず、かつ印象的な色合いにうまくまとめられていた。特に赤の発色の良さは印象的。白色LEDは赤が弱いという話など、みじんも感じない。蛍光管を搭載するZ8000シリーズに対しても、随分鮮やかさがましたイメージがある。色合いのまとめ上げに関しては、フラッグシップの名にふさわしい、上質さを感じ取ることができた。
一方、動画性能に関しては、下位モデルにたいしてそれほどアドバンテージを感じることはなかった。液晶パネル自身の優秀さもあってか、先日チェックした「42Z8000」に比べて数段上のフォーカス感、動画ボケの解消を実現していたが、残像に関しては相変わらず。「マクロスフロンティア」の戦闘シーンでは、相変わらずコマヌケしたかのようなぎこちなさが残っている。
しかしCG画像をリアルに見せる階調表現の巧みさ、色合いの艶やかさに関しては、かなりの優秀さを持つことも確か。スピードレーサーは、CGアニメーションといってもいいほど全面デジタル加工が施されているが、そのような映像であってもかなりの実体感を持たすことができる素晴らしい実力を持ち合わせている。映像のリアルさをとるか動きをシビアに追い求めるか、悩ましいところだ。
このように55ZX8000は、LEDバックライトをはじめとするいくつかの新技術によって、液晶ディスプレイのもつ表現イメージを越えた映像美を楽しませてくれる存在であることは確かだ。録画機能などのユーザビリティー面も含めて、充分以上に満足できる優秀機であることはまちがいない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
7
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
8
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
9
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
10
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR