iPhoneアプリ開発ツールの制限緩和、Androidの台頭も影響か(1/2 ページ)
Appleが、iPhoneアプリの開発に使えるツールに課してきた制限を緩和したことに、モバイル開発コミュニティーの一部は喜んでいる。
だが、絶賛の声を上げる開発者がいる一方で、Appleがポリシーを十分にオープンにしたか――特に、Androidなどのオープンな競合プラットフォームが伸びているさなかに――に疑問を呈する人もいる。
Appleによる開発ツールの制限は、開発者コミュニティーからの反発を招き、一部には同社のプラットフォーム向けのアプリ開発を断念する開発者も出てきた。実際Adobeのプラットフォームエバンジェリストのリー・ブリムロー氏は、自身のブログで「くたばれApple」と批判した。同社の厳しいポリシーは、AdobeのFlashが存続できるかどうか、FlashをiOSでサポートするべきかどうかをめぐって今年発生したAppleとAdobeの激しい対立の一部だった。Appleのスティーブ・ジョブズCEOがFlashを酷評する事態にまでなった。
だがAppleは開発者の不満に耳を傾けた。9月9日の声明文で、同社は次のように述べている。
「われわれは絶えず、App Storeをもっとよくしようとしている。開発者の声を聞き、フィードバックの多くを重く受け止めてきた。彼らの意見を踏まえて、iOS開発者プログラムの3.3.1、3.3.2、3.3.9項に幾つか重要な変更を加えて、以前に導入した制約を緩和する」
「特に、iOSアプリの開発に使うツールへのすべての制限を緩和する。ただし、開発されたアプリがコードをダウンロードしない場合に限ってだ。これで、われわれが求めるセキュリティを維持しつつ、開発者が望む柔軟性を実現できるはずだ」
「Appleには、開発者向けライセンスのこの部分を見直すよう、かなりの圧力がかかっていた。同社が考えを変えたのは明るい話題だ」とIDCのアプリ開発ソフト担当プログラムディレクター、アル・ヒルワ氏は語る。「これらの制限をめぐっては開発者からの圧力や否定的な意見があった。現在のプログラミング言語で一般的なアーキテクチャ構造である仮想マシン実装に関する多くの技術をおおむね禁止するためだ。これらの制限があったら、例えばJavaアプリや.NETアプリなどをiPhoneに移植できなかっただろう」
「さらに、このルールは均一に適用されていたわけではなかった。App Storeにこの制限に違反したアプリがなかったとは確認できていない。今回の規約変更は政府当局の調査、あるいはそうした調査への懸念が一因ではないかと思っているが、モバイルプラットフォーム分野の競争激化やAndroidの成功も原因だった可能性が高い」(ヒルワ氏)
Gartnerのアナリスト、マーク・ドライバー氏も同意見だ。「今回の変更は明らかに、開発者の大きな不満への対応であり、Android開発者の勢いが拡大していることへの対応でもある」
特に制約が大きく、多くの開発者の怒りを買った3.3.1項は、次のようなものだった。
「アプリケーションは公開APIのみをAppleが指定する方法で使うことができ、プライベートAPIを使ったり呼び出してはならない。アプリケーションはObjective-C、C、C++、またはiPhone OS WebKitエンジンによって実行されるJavaScriptで書かなければならない。C、C++、Objective-Cで書かれたコードのみコンパイルして公開APIに直接リンクできる(変換・互換のためのレイヤーやツールを使って公開APIにリンクするアプリは禁止する)」
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR